エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1350
2023.10.27 更新
文:撮影・藤田 忠
ベンチマークセッションの最初は、CPUの処理能力をみられるレンダリング系ベンチマークの定番となる「CINEBENCH」を実行していこう。「CINEBENCH R15」「CINEBENCH R20」「CINEBENCH R23」それぞれのスコアを確認だ。
パワーリミット設定がPL1 65W、PL2 75Wに抑えられているだけに、スコアは控えめ。パワーリミット無制限で計測を行っているデータベースや、過去(エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1237)のスコアと比べ、シングルコアのスコアはほぼ同じだが、マルチコアは10~15%ほどダウンしている。パフォーマンスダウンするが、パワーリミットや冷却面といった制約があるコンパクトな筐体としては、十分健闘しているといえるだろう。
続いては3Dベンチマークの「3DMark」に搭載されているCPUパフォーマンスベンチマーク「CPU Profile」を実行していこう。CPU性能のみを計測するテストを行い、独自のスコアで示す。
「3DMark」「CPU Profile」の結果。緑がシステムのスコアで、黒い縦線は同じCPUの平均スコアになる |
最大スレッドと16スレッドのスコアは5800台を記録しているが、ベンチマーク結果に表示される同CPUの平均スコアに比べて最大/16/8スレッドの性能はやや開いている。この点は「CINEBENCH」と同じだ。とは言え、日常使いやビジネスワークといった軽い作業に影響するだろう、4/2/1スレッドでのテストでは差は小さくなっている。Core i5-13400のパフォーマンスをしっかりと発揮できていると言えそうだ。
次はシステムの総合パフォーマンスを確認できる統合ベンチマークの「PCMark 10」を実行して、スコアを確認していこう。テストプリセットはゲームの性能もチェックされる「PCMark 10 Extended」を実行している。
グラフィックスの性能が影響するのもあり、スコアはいまひとつ伸びていないが、PCの基本性能を測るEssentialsは、パワーリミット無制限でのCore i5-13400レビュー(https://www.gdm.or.jp/review/2023/0103/470969/6)時に迫る10,000ポイントに達している。オフィスアプリケーションの性能を測るProductivityも7,505ポイントと、UL Benchmarksの推奨スコアは余裕で超えている。Digital Content CreationとGemingは、グラフィックス性能の影響が大きく、スコアは控えめになっている。
CPUやシステムのパフォーマンスに続いては、「DeskMini B760」に搭載したCore i5-13400に内蔵されたグラフィックスのパフォーマンスをみていこう。Core i5-13400の内蔵グラフィックスは第11世代Intel Coreプロセッサから搭載された「Intel UHD Graphics 730」なので、ゲームプレイにはあまり期待できないところだ。
まずはCPU内蔵グラフィックスなど、グラフィックス性能の高くないPC向けとなるDirectX 12対応の軽量テストプリセット「Night Raid」で確認していこう。
フルHD解像度の軽量級ベンチマークだけあって、CPU内蔵グラフィックスでも総合スコアは9,827ポイントと、まずまずの結果。テスト中のフレームレートは、40~50fps台を記録している。画質品質はそれなりになるが、ブラウザーゲームや軽量級ゲームタイトルであれば楽しめそうだ。