エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1351
2023.10.31 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
各種ベンチマークテストやゲームによるパフォーマンスの検証を済ませたところで、次は高負荷時におけるCPUおよびグラフィックスカードの冷却性能についてチェックしておこう。CPUのストレステストには「Cinebench 2024:Minimum Test Duration:30 minutes」、グラフィックスカードのストレステストには「3DMark Speed Way Stress Test」を使用し、動作クロックと温度を「HWiNFO」で計測している。
ストレステストの冒頭は最大5.2GHzほどまでクロックが上がるものの、その後はパワーリミット設定に従って3.3GHzほどで動作していた。CPU温度も70℃前後をキープしており、シンプルなトップフロー型空冷クーラーとしては十分な働きと言える。
「GeForce RTX 4070 VENTUS 2X 12G OC」の高負荷時における動作クロックは、最大2.8GHzで常時2.6GHzほど。公称2.5GHzのクロックを上回っており、GPUの性能を十分に引き出しているようだ。GPU温度も安定しており、約70℃をキープしつつ騒音を抑えるスマートな動作に設定されていることが分かった。
各種検証の締めくくりとして、「MAG Codex 6 13NUE-001JP」の消費電力を忘れずチェックしておく。ストレステストの「3DMark Speed Way Stress Test」を実行した際を高負荷時、起動後10分間何もせず放置した際をアイドル時として、ワットチェッカーを用いて計測を行った。
アイドル時はわずか50Wと落ち着いたもので、高負荷時も最大300Wをやや上回る程度に収まった。「MAG Codex 6 13NUE-001JP」には500Wの電源ユニットが搭載されているが、余裕は十分。仮に必要に応じてHDDなどを増設した場合なども、まったく問題なく運用できそうだ。
もとからゲーミングPC入門機を謳ってリリースされた製品とあって、シンプルな筐体の内部設計やアクリルのウインドウ、直結式電源の採用など、その構成にはコスト意識を感じさせる部分がなくはない。しかしCore i7-13700FとGeForce RTX 4070を軸にバランスの良いスペックにまとめられた「MAG Codex 6 13NUE-001JP」は、狙い通り話題の最新タイトルをWQHD解像度で快適に楽しめるゲーミングPCに仕上がっていた。
主力パーツをMSIで固めたことで信頼性も申し分なく、ある程度の長期に渡って付き合おうと考えている向きにも、その期待に応えてくれるはず。やや限定的ながら増設の余地もあり、自作PCにステップアップするベースとして考えても悪くないかもしれない。
ともあれ、ミドルハイのゲーミング環境が手間いらずでリーズナブルに手に入る、そのお手頃さこそが「MAG Codex 6」シリーズの真骨頂。あまり冒険をせずハズレも引きたくないという、エントリーゲーマーにとってちょうどいい選択肢ではなかろうか。
協力:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社