エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1355
2023.11.10 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
続いて総合ベンチマーク「PCMark 10 Extended」を使い、パフォーマンスへの影響を確認していこう。
アプリケーションの起動時間やWebブラウジングなどが中心の「Essentials」ではほとんどスコアに変化はないものの、コンテンツ制作の「Digital Content Creation」や、ゲーム性能を計測する「Gaming」では約3%スコアが向上している。さらに「Productivity」では約12%もスコアが上昇しており、Office Suiteのようなビジネスアプリケーションを使用する場合でも高速なメモリを使用するメリットはある。
続いて、3Dグラフィックスの定番ベンチマーク「3DMark」のスコアをチェックしていこう。プリセットは「Speed Way」「Time Spy」「Time Spy Extreme」「Fire Strike」「Fire Strike Extreme」「Fire Strike Ultra」の6つを使用している。
CPU関連のテストがない「Speed Way」や、GPUの負荷が極端に高い4K解像度の「Time Spy Extreme」「Fire Strike Ultra」ではいずれもその差は1%未満で誤差の範囲に留まる。一方、WQHD解像度の「Time Spy」や「Fire Strike Extreme」では3~5%、フルHD解像度の「Fire Strike」では約7%に差が広がり、高性能なグラフィックスカードを使い、解像度を敢えて抑えてフレームレートを稼ぐようなシーンでは、オーバークロックメモリの効果が大きくなる。
ここからは実際のゲームを想定したベンチマークテストを進めていこう。まずは人気オンラインRPGの最新ベンチマークである「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ」からだ。グラフィックス設定は“最⾼品質”で、解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)、WQHD(2,560×1,440ドット)、4K(3,840×2,160ドット)の3種類で計測を⾏っている。
スコアの傾向は「3DMark」に近く、グラフィックスカードへの負荷が高い4K解像度ではその差は約2%しかない。ただし、WQHD解像度では約5%、フルHD解像度では約9%に広がり、グラフィックスカードへの依存度が下がるに連れて高クロックメモリの効果が大きくなる。
続いてRPGゲームの大作「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」のスコアをチェックしていこう。描画品質は“⾼品質”で、解像度はこちらもフルHD、WQHD、4Kの3種類の解像度で計測を⾏っている。
「ファイナルファンタジーXIV︓暁月のフィナーレ」に比べるとその差は縮まっているが、フルHD解像度で約3%、WQHD解像度や4K解像度でも約2%高いスコアを記録しており、最上位クラスのCPUとグラフィックスカードを使い、さらにもうひと伸びパフォーマンスが欲しい場合には高クロックなメモリを選択したほうがいいだろう。