エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1359
2023.11.16 更新
文:撮影・藤田 忠
ゲームパフォーマンステストの最後は、最新ゲームタイトルで負荷がかなり高い「Alan Wake II」でみていこう。グラフィックスの設定はプリセットの”高”をベースに、レイトレーシングに関する設定以外を最高に設定した。さらにレイトレーシング関連を最も高く設定したうえ、フレーム生成とDLSS レイ再構成(DLSS 3.5)を有効にした状態でもテストした。フレームレートの計測には「CapFrameX」を利用し、序盤となる森の中を一定ルート移動した際を記録、抽出した。
GeForce RTX 4090 Laptop GPUでも、最高画質では60fpsを切ってしまうが、DLSSを活用することで、スムーズにゲームを楽しめる60fpsオーバーを記録している。シーン次第では、レイトレーシングなどの設定を調節する必要が出てくることもあるだろうが、重量級ゲームタイトル「Alan Wake II」を楽しめるのは間違いなしだ。
テストセッションの締めくくりは、「GALLERIA UL9C-R49」のCPU・GPU挙動や、動作音、消費電力といった点を確認しておこう。CPUは高ワークロードが10分間連続実行される「CINEBENCH R23」を実行、GPUは「3DMark Speed Way Stress Test」を実行して負荷をかけ、その際の挙動を「HWiNFO64 Pro」を使って記録している。CPUは実行中の動作クロック(P-core 0 Clock)とCPU温度(CPU Package)、を、GPUはGPUクロック(GPU Clock)とGPU温度(GPU Temperature)をまとめている。
まずは「CINEBENCH R23」実行時のCPUの挙動を確認していこう。「エンターテイメント」モードではPower Limitでテスト後半の動作クロックは2,500MHz前後で推移。CPU消費電力も55W前後になるとあって、CPU温度も60℃台となっている。変わって「パフォーマンス」モードでは、3,700MHz前後で推移し、CPU温度も90℃台に達している。
「3DMark Speed Way Stress Test」実行時のGPUクロックとGPU温度の傾向は、CPUと同じで「エンターテイメント」モードではGPUクロックが1,650MHzと、GeForce RTX 4090 Laptop GPUの定格クロック近くで推移しており、GPU温度も最高で71℃とひかえめだ。「パフォーマンス」モードでは、GPUクロックが1,900~2,000MHz前後まで伸び、GPU温度も80℃となっていた。
それぞれのテスト実行中の騒音値を計測すると、「エンターテイメント」モードでも50dBA台と冷却ファンの動作音はなかなか大きく、ファンがフル稼働する「パフォーマンス」モードでは60dBA台に達している。PCが目の前にあるノートPCでは、どうしても冷却ファンの音が耳に入ることになるので、ゲーミング中はヘッドセットを使いたいところだ。
最後にテスト実行中の消費電力をチェックして、「GALLERIA UL9C-R49」の検証を締めくくるとしよう。消費電力の計測には、ラトックシステムのWi-Fi ワットチェッカー「RS-WFWATTCH1」を利用し、起動後10分間なにもしなかった際と、ストレステスト実行時の最高値をまとめている。
両テスト実行時はさすがに消費電力は多く、CPUのみに負荷がかかる「CINEBENCH R23」でも200W台で、「パフォーマンス」モードの「3DMark Time Spy Stress Test」では、300W台に達している。とは言え、デスクトップPCと比べると、十分低く、Core i5や、GeForce RTX 4070を搭載するゲーミングPCクラスとなっている。
Core i9-13900HXとGeForce RTX 4090 Laptop GPUという最高峰のスペックを備える「GALLERIA UL9C-R49」。240Hz駆動の液晶ディスプレイを活かした「Apex Legends」のヌルヌルプレイはもちろん、定番MMORPG「ファイナルファンタジーXIV」から、重量級の「Microsoft Flight Simulator」や「Alan Wake II」まで、ゲームの世界感に没頭できる高精細な描画でのWQHDゲーミングを堪能できる。
「GALLERIA UL9C-R49」はゲーミングノートPCのメリットと、デスクトップPCクラスのスペックを備えた1台だ |
40万円超えと、安易に購入に踏み切れない価格だが、WQHDゲーミング環境を使いたいとき、好きな場所に設置して、定番から最新のゲームタイトルのプレイを満喫できるのが、ドスパラ「GALLERIA UL9C-R49」の大きな魅力だろう。
協力:株式会社サードウェーブ