エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1364
2023.11.30 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
駆け足で「Modern MD2712PW」の概要を把握したところで、ここからは製品の主要機能や特徴について個別に見ていこう。
「Modern MD2712PW」の解像度は、最も標準的と言える1,920×1,080ドットのフルHDに対応。さらにリフレッシュレートは一般的な60Hzを上回る100Hzで、応答速度も1ms(MPRT)をサポートしている。純粋なゲーミング向けモデルに比べればやや物足りないものの、高速なスクロール動作でも残像感が抑えられ、目の疲れを軽減する効果は十分。動画を滑らかに表示できるという点もまた、普段遣いのクオリティを高めてくれる要素だ。
ビジネス向けシリーズの製品ながら「Adaptive-Sync」のディスプレイ同期もサポート、スタッタリングやティアリングなどを効果的に抑えてくれる。
ディスプレイ同期は「Adaptive-Sync」に対応。さらにビジネス向けモデルながら、クロスヘアを表示するゲーミング向けの「ゲームアシスタンス」機能も備えている |
液晶パネルは、広視野角で発色の鮮やかなIPSパネルを採用。表示色こそ標準的な約1,670万色なところ、色域はWindows標準のsRGBを99%、デジタルシネマ向けDCI-P3を89%カバーしており、正確な色表現が可能だ。HDR表示にも対応し、肉眼で見る色彩に近いメリハリの効いた表現でコンテンツを楽しめる。
OSDメニューでは、輝度や彩度を特定ジャンル向けに調整したプリセット設定も用意されている |
「Modern MD2712PW」の大きな特徴として、「MSI EyesErgo」に準拠した目に優しいディスプレイである点が挙げられる。TUV Rheinland認定を取得したチラつき防止の「アンチフリッカー」、色味の変化を抑えつつブルーライトをカットする「ハードウェアブルーライトカット」、目が疲れにくい「ノングレアパネル」の3機能をすべて搭載。長時間の使用でも目の負担を最小限に抑えてくれる。
長時間に渡って使用した際に、目の疲労度を判別するために利用したい機能が「Eye-Q Check」だ。グリッド線を表示して休憩が必要かを確認したり、乱視のチェック、最適な姿勢への矯正などをサポートしてくれる。OSDメニューから手軽に呼び出せる機能のため、長時間使用の際は定期的にチェックすることをオススメしたい。
「Modern MD2712PW」の映像入力端子には、DP Alt mode対応のUSB Type-Cが含まれている。さらに最大15WのUSB PDにも対応、映像入力と同時に接続端末に給電することが可能だ。スマートフォンを充電しながらコンテンツを大画面表示するといった使い方にはピッタリだろう。
MSIが提供しているディスプレイ専用のカスタマイズユーティリティ「Display Kit」に対応している点も要チェック。OS上からディスプレイ関連の設定を手軽にカスタマイズできるツールで、ウインドウの分割レイアウト、ディスプレイの向き・解像度・リフレッシュレート、カラー設定に加え、マウスのポインタ速度や電源関連の設定までが含まれている。サポートページから無償でダウンロード可能なため、インストールしておいて損はない。