エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1365
2023.12.02 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
多彩な冷却ファンレイアウトもDARK BASE PRO 901の特徴と言えよう。フロントパネル部には出荷時より「Silent Wings 4 140mm PWM」が2基標準で装備されている。
搭載可能数は120mmまたは140mmファンが最大3基まで。ラジエーターは120/140/240/280/360/420mmサイズに対応する。なおフロントファンのブラケットはシャーシに対し、4本のネジで固定。冷却ファンやラジエーター設置の作業し易さは、ユーザーへの配慮が感じられる。
ブラケット上部には冷却ファン3基分のコネクタを装備。電源供給にはここでもポゴピンが採用され、ケーブルの煩わしさを回避 | 140mmサイズのカタログモデル。それぞれ最大値で回転数2,400prm、騒音値最大36.8dBA、風量最大97.41CFM、静圧最大3.64mmH2Oとされる |
トップパネル部のダストフィルター、プラスチック製カバーの順で取り外すと、冷却ファンブラケットが確認できる。スリット状のネジ穴を3本設け、120mmまたは140mmファンが最大3基増設が可能。ラジエーターは120/240/360mmサイズをサポートする。
冷却ファンブラケットは4本のハンドスクリュー固定で取り外しが可能。冷却ファンまたはラジエーターの増設作業を容易に行う事ができる。なおファンブラケット裏面にはフロント同様、冷却ファン3基分のコネクタを装備。ポゴピンによる電源供給により、ケーブルの扱いがかなり楽になる。
当然ながらトップパネル部にもポゴピンによる電源供給を行う3基用のハブを装備。取り外し可能なファンブラケットだけで一旦配線が完結するメリットは思いの外大きい |
出荷時はマザーボードトレイの延長とも言えるサイドパネルが装着されているが、付属の「Fan / Radiator bracket for multi mounting panel」に付け替えることで、120mmファン3基または120/240/360mmサイズラジエーターが搭載できるようになる。
換装は、マザーボードトレイ背面から見て左手(前方寄り)が複数の突起によるかみ合わせで状態を保ち、右手(後方寄り)2箇所のネジだけで固定。これを取り外し、冷却ファンまたはラジエーターを固定した状態の「Fan / Radiator bracket for multi mounting panel」に付け替えればいい。
出荷時より搭載済みのサイドパネルには、ドライブケージが搭載できる計5つ開口部を塞ぐプラスチック製カバーが装着されている |
CPUソケットに最も近い後方上部には、フロント標準搭載品と同じ「Silent Wings 4 140mm PWM」が1基搭載されている。さらに120mmファン用のネジ穴も用意され、120mmファンへの換装または120/140mmサイズラジエーターが搭載できる。ちなみにネジ穴はスリットタイプではなく、オーソドックスな丸穴タイプ。固定位置の微調整はできない。
ボトムカバー内部前方の底面には、120/140mmサイズの冷却ファンが増設できる。ここを利用するには、ケージタイプのシャドウベイユニット部を解体しなければならず、合わせてドライブケージもマザーボード右横のサイドパネル部に移設する必要がある。このエリアに冷却ファンを増設するメリットは、極めて大まかに言えばエアフローの向上だろう。シャドウベイユニットとのトレードオフはややバランスに欠くものの、どこまで積極的に利用するかは所有者次第だ。
底面に冷却ファンを増設する場合、ボトムカバー天板の前方エリアのカバーを取り外し、付属の「Airflow Cover PSU Shroud」に換装することになる |
拡張スロットは全8段で、デフォルトは水平レイアウト。通気孔仕様の拡張スロット金具は、各々が独立してハンドスクリューにより固定されている。この状態から背面に周り、合計5本のネジを緩めれば拡張スロットの枠と右横のプレートが外れる。次に枠を横倒しにして上部の空きスペースをプレートで塞げば、垂直レイアウトに変更ができる。
DARK BASE PRO 901の左側面には強化ガラスが装着されているだけに、魅せるPC構築のベース筐体としての要素は十分だ。なかでもグラフィックスカードの垂直マウントは最も効果的な魅せる手法であり、この仕掛けは外せない装備だろう。
電源ユニット搭載スペースは、ボトムカバー内部後方エリアを利用する。有効スペースは、メーカーの公称値で奥行き288mmまで。1桁まで開示されているため信憑性は高いはずだが、念のため計測してみると、隣接するシャドウベイユニットまでは約330mmだった。約40mmほど余裕があるのは、モジュラーケーブルのコネクタ分と解釈すれば合点が行く。いずれスペースは広く確保されているため、長尺大容量電源ユニットも搭載ができる。
電源ユニット搭載エリアの底面は通気孔仕様。電源ユニット内蔵ファンの吸気をスムーズにしてくれる。もちろんダストフィルター付きでホコリ対策も万全だ |