エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1367
2023.12.07 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
製品の概要を把握したところで、ここからは画像による検証を進めていこう。ASUSの新型Intel Z790チップセットマザーボードでは最上位に位置づけられる「ROG MAXIMUS Z790 FORMULA」では、20+1+2フェーズにおよぶ強力な電源回路を搭載する。
さらにCPUが必要とする電力を素早く供給するチーム設計や、105Aまで対応するSPS、45Aまで対応する高透磁率な合金チョーク「MicroFine alloy chokes」、高温環境でも安定動作する高品質な固体コンデンサ「10K black metallic capacitors」、低インピーダンスかつ高い放熱性を備えた「ProCool IIコネクタ」など回路設計や構成パーツにもこだわることで、消費電力の多いハイエンドCPUの安定動作を可能にしている。
Intel Z790チップセットマザーボードの中でも最高クラスとなる20+1+2フェーズの電源回路。構成パーツにもこだわり、MOSFET、チョークコイル、コンデンサとも高品質なものを採用する |
また「HybridChill」と呼ばれる空冷・水冷両対応のヒートシンクを採用。波型のフィンチャネルを備えた全銅製のベースプレートを備え、高負荷時でも電源回路の温度を低く保つことができるように設計されている。
電源回路のヒートシンクは銅製のベースプレート、水冷カバー、金属カバーの3層構造で、継ぎ手は業界標準のG1/4インチ×2を備える |
続いて、メモリスロットや各種インターフェイス類をチェックしていこう。メモリスロットは最高8,000MHzの高クロックメモリに対応するDDR5×4本で、ノンバイナリメモリを使用すれば最大192GB(48GB×4)まで増設できる。またオリジナルヒートシンクとツールレスでM.2 SSDを装着できる「M.2 Q-LATCH」機構を備えたPCI Express 5.0(x4)×1、PCI Express 4.0(x4)×4の計5基のM.2スロットや、大型のグラフィックスカードを簡単に取り外すことができる「PCIE SLOT Q-RELEASE」機構を備えたPCI Express 5.0(x16)スロットを搭載する。
メモリスロットはDDR5-8000+×4本で、Intel XMP/AMD EXPO非対応のメモリモジュールでもその性能を最大限に引き出すことができる「ASUS Enhanced Memory Profile II」(AEMP II)に対応する |
計5基のM.2スロットにはいずれもオリジナルヒートシンクを搭載。なお最上段のM.2ヒートシンクには「LIVEDASH OLED」と呼ばれる2インチの有機ELパネルを備え、ポストコードやシステム情報の他、好みの画像やGIF動画を表示できる |
最上段のM.2スロットはPCI Express 5.0(x4)、その他はPCI Express 4.0(x4)接続に対応。またすべてのスロットにツールレスでSSDを装着できる「M.2 Q-LATCH」機構を採用する |
SATA 3.0は計4ポートで、RAID 0/1/5/10をサポートする |
拡張スロットはPCI Express 5.0(x16)×2、PCI Express 4.0(x4)×1で、最上段のPCI Express 5.0(x16)には押すだけでグラフィックスカードを外すことができる「PCIE SLOT Q-RELEASE」を備える |
帯域幅40GbpsのThunderbolt 4や、Realtekチップによる5ギガビットLAN、Wi-Fi 7など最新機能が充実したリアインターフェイス。さらにUSBも合計(Thunderbolt 4含む)12ポートと豊富に用意されており、同時に多くのUSB機器を使用する配信用途でも不足することはないだろう。またWi-Fiアンテナポートには、プラスチック製の爪とマグネットで固定する「Wi-Fi Q-Antenna」を採用するため簡単に着脱ができるようになっている。
ハイエンドゲーミングマザーボードでは省略されることも多い内蔵GPU用のディスプレイ出力を標準装備。またCPUやメモリがなくてもBIOSをアップデートできる「BIOS FLASHBACK」ボタンや、BIOSの設定を初期化する「CLEAR CMOS」ボタンを搭載する |
これまでのネジで固定するアンテナは取り付けが面倒という声に応えて開発された「Wi-Fi Q-Antenna」。マグネットに加え、プラスチックの爪でも固定をするためちょっと引っ張っただけでは抜けないよう設計されている |