エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1368
2023.12.10 更新
文:編集部 池西 樹
テストセッションのラストは、オープンワールド型アクションRPGの大作「Cyberpunk 2077:Phantom Liberty」のゲーム内ベンチマーク結果を確認していこう。解像度はフルHD、WQHD、4Kの3種類で、「クイックプリセット」は“レイトレーシング:ウルトラ”で計測を行っている。
DDR5-4000では、それ以外に比べてWQHD解像度で約5%、フルHD解像度では約9%低いスコアで、メモリスピードがボトルネックになっているようだ。またフルHD解像度ではDDR5-5200より、DDR5-5600やDDR5-6000のほうが若干だがフレームレートが高くなっており、「Cyberpunk 2077:Phantom Liberty」ではレイテンシよりメモリ帯域のほうが重要になる。
「Cyberpunk 2077:Phantom Liberty」実行時のメモリ使用量 |
そしてメモリ使用量を確認すると、今回チェックしたゲームの中では最も多く、最大17GB前後まで上昇した。ここまでの結果を見る限り、オフィスユースなどでは16GB、ゲームもやるのであれば32GBがメモリ容量の目安になるだろう。そして、クリエイティブアプリケーションを使用するなら最低でも48GB、処理によってはマザーボードが許容する最大容量まで増設することも検討したい。
今回は「MAG Z790 TOMAHAWK MAX WIFI」を使い、ノンバイナリメモリの動作を確認してきた。従来のメモリに比べて容量は変則的だが、使い勝手は変わらず、Intel XMP 3.0やAMD EXPOといったメモリプロファイルもそのまま使用することできた。もちろんテスト中に動作が不安定になることもなく、これまでのメモリと同じ使い勝手で、より柔軟な容量を選択できるようになる。
またLGA1700マザーボードでは、旧世代の製品を中心に1DPC/1R構成では高クロック動作に対応するものの、2DPC/2R構成では動作クロックが大幅に制限されているものがある。実際、読者の中にもメモリ容量を重視するために、敢えてメモリスピードをDDR5-3600やDDR5-4000に落として運用しているという人もいることだろう。
しかし「MAG Z790 TOMAHAWK MAX WIFI」なら、表面実装技術「SMTプロセス」やノイズを大幅に低減したMSIの独自メモリ回路設計「Memory Boost」の採用により、2DPC/2R構成でもDDR5-5600で安定動作が可能。パフォーマンスに妥協することなく、メインストリーム向け最大となる192GBの大容量なメモリ環境を構築できる。
提供:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社