エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1372
2023.12.22 更新
文:撮影・藤田 忠
次に「GeForce RTX 4070 GAMING X SLIM WHITE 12G」を”三枚おろし”にしてVGAクーラーと基板をみていこう。なお分解はMSIの許諾を得ておこなっている。個人で分解した場合は、メーカー保証期間が残っている場合でも、保証対象外になる点は覚えておこう。
バックプレートは、ヒートシンクと基板の固定を兼ねた8本のネジを外すことで取り外しが可能。基板裏面と接触する箇所には熱伝導シートが装着されていた |
基板長は実測で約170mmと短い | 固定プレートの4つのネジを外すことでVGAクーラーから基板の取り外しが可能になる |
分解完了。基板には2つのファンケーブルとLEDケーブルが接続されていた |
VGAクーラーから基板を外す前に取り外せるFAN1、FAN2のファンケーブル | VGAクーラー側面のLEDイルミネーションの制御用ケーブル |
冷却の要となるヒートシンクには、GPUとメモリからの熱を伝えるニッケルメッキを施した銅製ベースプレートや、プレートとの接触面積を増やす正方形デザインのヒートパイプの「Core Pipe」、波状にカットされたヒートシンク、V字型のカットが入ったフィンでエアフローの効率を高める「Air Antegrade フィン」などを組み合わせて構成されている。
ヒートシンクは3ブロック構造 |
GPUとメモリの熱は、ニッケルメッキ処理済みの大型銅製ベースプレートからヒートシンクに伝導。ヒートパイプは出力端子側に3本、後部には4本のヒートパイプが通る。なお電源回路は出力端子側に実装される |
GPUから後方に位置する大型ヒートシンクは4本のヒートパイプが貫通し、放熱フィンへ熱を拡散する仕組み |
フォトセッションの最後は、取り外したMSIオリジナル基板をみていこう。電源回路にはハイサイドMOSFET、ローサイドMOSFET、ドライバICを1チップにまとめたDrMOSを採用し、9+2フェーズを搭載している。
カード長は実測で約170mm |
GPUコア「AD104-251-A1」の刻印を確認。周辺には6枚のメモリチップ(Micron製GDDR6X 2GB「D8BZC」)が実装されていた |
GPUコアの左側に8フェーズを実装。OnSemi製DrMOS「NCP302150」を確認 |
基板上部に2フェーズ、基板後部に1フェーズを実装する |
基板上部にある赤色のコネクタはLED制御用 | 基板右下に実装された2つのコネクタはファン制御用 |