エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1377
2023.12.30 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
続いて、いくつかのベンチマークを使いRyzen Threadripper 7000シリーズのパフォーマンスを検証していこう。
まず「CINEBENCH」系のベンチマークを確認すると、シングルコアテストについてはブーストクロックが高いRyzen 9 7950XやCore i9-14900Kには敵わないものの、ミドルレンジクラスの製品であるRyzen 5やCore i5とは同等の性能を発揮し、メニーコアCPUとしてはかなり健闘していると言っていいだろう。そしてマルチコアテストだが、こちらはRyzen 9 7950XやCore i9-14900Kの2.5倍以上というまさに圧巻のパフォーマンスを発揮する。
「Blender Benchmark」の結果は、「CINEBENCH」系と同じで、やはりメインストリーム向けの最上位であるRyzen 9 7950XやCore i9-14900Kと比較すると約2.5~3倍のスコアを記録した。すべてのコアを有効に活用できるアプリケーションなら、Ryzen Threadripper 7000は無類の強さを発揮する。
さて、ゲーム系ベンチマークの中でも比較的CPUの影響が大きい「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」のベンチマーク結果も確認しておこう。元々メニーコアCPUが苦手としているゲーム性能だが、以前検証を行ったRyzen 9 7950XとRadeon RX 7900 XTXの組み合わせと比較しても4K解像度でほぼ同等、WQHD解像度や4K解像度でも約10~15%の差にとどまる。ここまでパフォーマンスが出ていれば、実際のゲームプレイでも不満がでることはないだろう。