エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1380
2024.01.09 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ここからは実際のゲームを想定したベンチマークテストを進めていこう。まずは人気オンラインRPGの最新ベンチマークである「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ」からだ。グラフィックス設定は“最⾼品質”で、解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)、WQHD(2,560×1,440ドット)、4K(3,840×2,160ドット)の3種類で計測を⾏っている。
第14世代と第13世代の比較では、フルHD解像度でもその差は約2%に留まり大きな差は出ていない。一方、Core i7とCore i5では4K解像度で約10%、WQHD解像度では約25%、フルHD解像度では約37%もの差がつき、Core i5ではCPUがボトルネックになっていることがわかる。
タクティカルシューターゲーム「Tom Clancy’s Rainbow Six Siege」のゲーム内ベンチマーク結果も確認しておこう。「API」はVulkan、「総合品質」は“最高”、レンダリングのスケールは“100”の最も重い設定で、超解像技術は無効。解像度はこれまでと同じフルHD、WQHD、4Kの3種類で計測を実施した。
4K解像度ではグラフィックスカードの性能がボトルネックになるため、いずれのCPUでもフレームレートはほぼ横並びになる。またWQHD解像度やフルHD解像度ではCPUの影響が大きく、Core i5ではフレームレートが340fps前後で頭打ちになるのに対して、Core i7-13700ではWQHD解像度で429fps、フルHD解像度で479fps、Core i7-14700ではそれぞれ431fpsと503fpsまで上昇した。このことからハイエンドグラフィックスカードを使い、フレームレートを稼ぎたい場合にはCore i7以上のCPUを用意したい。
続いて「アサシン クリード」シリーズの最新作「アサシン クリード ミラージュ」のゲーム内ベンチマークのスコアを確認していこう。「画質プリセット」は“最高”に設定して、解像度はフルHD、WQHD、4Kの3種類で計測を行った。
スコアの傾向は「Tom Clancy’s Rainbow Six Siege」に近く、4K解像度ではグラフィックスカードの性能がボトルネックになるため、いずれのCPUでもフレームレートはほぼ横並び。一方、WQHD解像度やフルHD解像度では、CPU性能が重要になり、Core i5では130fpsまでしか上がらないのに対して、Core i7ではWQHD解像度で約155fps、フルHD解像度では約170fpsまでフレームレートが上昇している。なお前世代との比較ではCore i7でもほとんど差がなく、Eコアが増加した影響はないようだ。
人気FPSゲーム「Call of Duty」シリーズの最新バージョン「Call of Duty: Modern Warfare III」のゲーム内ベンチマークのスコアも確認しておこう。解像度はフルHD、WQHD、4Kの3種類、「グラフィックのプリセット」は“極限”を選択している。
「Call of Duty: Modern Warfare III」の“極限”プリセットでは、グラフィックスカードの影響が非常に大きいようでいずれのCPUでも大きな差が出なかった。
オープンワールド型アクションRPGの大作「Cyberpunk 2077:Phantom Liberty」のゲーム内ベンチマーク結果を確認していこう。解像度はフルHD、WQHD、4Kの3種類。「クイックプリセット」は“レイトレーシング:ウルトラ”に設定している。
第14世代と第13世代を比較すると、Core i7でもその差は最大2%弱に留まりゲームについてはEコア数の増加の影響はないようだ。またCore i7とCore i5を比較すると、4K解像度で約10%、WQHD解像度で約5%、フルHD解像度で約18%の差がついた。ここまでの結果を見る限り、ゲームでフレームレートを稼ぎたい場合には、新世代へアップグレードするより、1世代前でもいいので1ランク上のCPUにアップグレードしたほうがいいことがわかる。