エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1384
2024.01.25 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
「MPG B760M EDGE TI WIFI」では、高品質なサーバーグレードPCBと独自配線技術「Memory Boost」を採用することで、最高7,800MHzまでの高クロックメモリのサポートが謳われている。そこで今回はDDR5-6000駆動のCrucial「CP2K24G60C48U5」に加えて、DDR5-8000駆動のKLEVV「KD5AGUA80-80D380G」を使い「Memory Try It!」で、「DDR5-7800 CL38」の設定を選択した状態で動作を確認してみることにした。
KLEVV「KD5AGUA80-80D380G」を使い、「Memory Try It!」で「DDR5-7800 CL38」の設定を選択 |
KLEVV「KD5AGUA80-80D380G」とCore i7-14700の組み合わせなら「DDR5-7800 CL38」でも問題なく動作した | Crucial「CP2K24G60C48U5」についても定格(DDR5-6000)の動作は問題なし |
メモリ関連のテストではCPUにCore i7-14700を使用しているが、KLEVV「KD5AGUA80-80D380G」のDDR5-7800 CL38動作、Crucial「CP2K24G60C48U5」の定格動作(DDR5-6000)ともOSの起動に問題はなく、SiSoftware Sandraのメモリ関連テストもクリアすることができた。また「メモリーの帯域」を確認するとDDR5-4800との比較ではDDR5-6000でも約17%、DDR5-7800では50%以上のパフォーマンスが向上している。さらに「メモリーのレイテンシ」も低下しており、Non-KモデルのCPUでもオーバークロックメモリを使用するメリットは確実にある。
今回はCPUクーラーに360mmラジエーターを備える「MAG CORELIQUID E360」を使用していることから、「CPU cooler type」はPower Limit 1/2とも4,096Wに設定される「Water Cooler」を選択した |
オーバークロックには非対応のNon-Kモデルだが、Power Limitの設定を変更することでマルチスレッド性能を大きく引き上げることができるのはご存知の通り。ただし、マザーボードの電源回路によっては、十分な電力供給ができなかったり、冷却性能が不足してしまい、パフォーマンスを維持できないことがある。そこで本項では電源回路の実力を確認するため、「CINEBENCH R23:30 minutes(Test Stability)」による高負荷テストを実施してみることにした。なお「Click BIOS 5」の「CPU cooler type」は「Water Cooler」を選択し、Power Limitは事実上の無制限となる4,096Wに設定している。
今回はCPUソケット周りにエアフローがない厳しい環境でのテストだが、Core i5-14400では無制限設定でもPackage Powerは100W前後なため、MOSFETの温度も45℃前後までしか上がらなかった。またPackage Powerが平均300W以上、最高343Wまで上昇するCore i7-14700でも、80℃台半ばで頭打ちになり、大型のヒートシンクのおかげでしっかりと冷却できていることがわかる。
Core i7-14700搭載した場合のアイドル時のサーモグラフィー | Core i7-14700搭載した場合の高負荷時のサーモグラフィー |
またサーモグラフィーの結果を確認すると、高負荷時はヒートシンク全体の温度が上昇しており、MOSFETやフェライトコアチョークから発生した熱が効率的にヒートシンク移動していることがわかる。