エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1387
2024.01.31 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
NVIDIA「GeForce RTX 4080 SUPER Founders Edition」 製品情報(NVIDIA) |
CES 2024に合わせて発表されたNVIDIAの最新グラフィックスカード「GeForce RTX 40 SUPER」シリーズ。その第3弾となる最上位モデル「GeForce RTX 4080 SUPER」の発売が遂に開始された。
3週連続での発売になるGeForce RTX 40 SUPERシリーズ。そのラストピースとなるGeForce RTX 4080 SUPERが遂に登場した |
2022年11月に登場したGeForce RTX 4080をベースにした製品で、GPUコアはこれまでと同じTSMC 4Nカスタムプロセスで製造されたAda Lovelace世代の「AD103」を採用する。ただし、CUDAコア数は9,728基→10,240基、RTコア数は76基→80基、Tensorコア数は304基→320基へとそれぞれ約5%拡張され、「Graphics Processing Clusters」(GPC)と「Streaming Multiprocessors」(SM)が全て有効化されたフルスペック仕様になっている。
フルバージョンの「AD103」のブロックダイアグラム図。GeForce RTX 4080 SUPERでは「GPC」「SM」はフルスペックで、「NVDEC」が4基から1基に省略されている |
先行リリースされたGeForce RTX 4070 SUPERでは20%以上、GeForce RTX 4070 Ti SUPERでも約10%ほどCUDAコア数が拡張されていたことを考慮すると、やや物足りない印象を受けるが、コア数をさらに増やす場合にはGeForce RTX 4090で採用されている「AD102」コアを使用する必要がある。
「AD102」は「AD103」に比べてトランジスタ数(59億→4763億)、チップサイズ(378.6mm2→608.5mm2)とも1.6倍以上という巨大コアのため、コストや消費電力的に見合わなかったということだろう。またNVIDIAから提供された資料を見るとGeForce RTX 4080 SUPERは、GeForce RTX 4080の上位モデルというよりは置き換える製品として考えているようで、GeForce RTX 4070 SUPERとは立ち位置もやや異なるようだ。
NVIDIAから提供された資料を確認すると、GeForce RTX 4080 SUPERはGeForce RTX 4080と併売されるのではなく、置き換える製品として記載されている |
動作クロックは、ベースクロック2,295MHz、ブーストクロック2,550MHz、メモリスピード23Gbpsとされ、GeForce RTX 4080(ベースクロック2,505MHz/ブーストクロック2,505MHz/メモリスピード22.4Gbps)からは若干だが引き上げられている。その他、メモリバス幅は256bit、ビデオメモリはGDDR6X 16GBで、出力インターフェイスはDisplayPort×3、HDMI×1。TGPは320Wで、補助電源コネクタは8pin×3または12VHPWR(450W出力)が必要になる。
GeForce RTX 4080 SUPERを使えば最新の4K解像度でも快適なゲームプレイが可能 |
DLSS 3に対応する環境ならGeForce RTX 3090の約2倍、同じ「AD103」コアを採用するGeForce RTX 4070 Ti SUPERと比較しても1.2倍近い性能を発揮するという |
ちなみにNVIDIAによればGeForce RTX 4080 SUPERの国内価格は税込162,800円からとされ、おそらく初回入荷のみの限定モデルながらGeForce RTX 4080を下回る。またそれ以外の製品も税込190,000円前後から発売される見込みで、GeForce RTX 4080との価格差が小さいこともあり、秋葉原の店員からはGeForce RTX 4080 SUPERに期待する声が多く聞かれている。