エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1387
2024.01.31 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
続いて、消費電力をチェックしていこう。ストレステストには「3DMark Speed Way Stress Test」を使い、実行中の最高値を高負荷時、起動後10分間何もせず放置した状態をアイドル時として計測を行った。
GeForce RTX 4080とはパフォーマンスにほとんど差がないこともあり、消費電力も約6Wとほぼ同じ。一方で、GeForce RTX 4070 Tiはオーバークロックモデルながら60W弱の差があり、ワットパフォーマンスを重視するならGeForce RTX 4070 Ti SUPERを選択するのも悪くない。
テストセッションのラストは、「GeForce RTX 4080 SUPER Founders Edition」に搭載されているデュアルファンファンクーラーの冷却性能をチェックしていこう。なおストレステストには消費電力テストと同じ「3DMark Speed Way Stress Test」を使用している。
このクラスの製品では、メーカーのオリジナルモデルはトリプルファンクーラーを搭載しているものが主流だが、GeForce RTX 4080 SUPER Founders EditionのデュアルファンクーラーでもGPU温度は最高65.9℃、Hot Spot温度も最高76.5℃までしか上がらず冷却性能には全く問題なし。ファンの回転数もファン1が1,400rpm前後、ファン2が1,300rpm前後、回転率はそれぞれ45%と40%で頭打ちになり、静音性も良好だった。
今回はGeForce RTX 40 SUPERシリーズのラストピースとなるGeForce RTX 4080 SUPERについて検証を行ってきた。冒頭でも触れた通り、GPUコアが「AD103」のママということもあり、CUDAコア数、動作クロックともGeForce RTX 4080からは微増。パフォーマンスについても概ね2~3%の増加に留まるなどおとなしい結果になった。
先行でリリースされたSUPERシリーズの2モデルが比較的大きく性能を伸ばしていたこともあり、同じようなアップグレードモデルを想像していると正直やや物足りなく感じるだろう。
とは言え、ワンランク下のGeForce RTX 4070 Ti SUPERに比べると確実にパフォーマンスが向上している。また価格も最安モデルなら税込162,800円から、それ以外の製品も税込190,000円前後からになる見込みで、GeForce RTX 4080との価格差があまりないのも嬉しいところ。
“SUPER”という名前や、先行でリリースされた2モデルの性能向上もあり、どうしても上位モデルという印象を受けてしまうが、NVIDIAが想定している通りGeForce RTX 4080の置き換えして考えれば、パフォーマンス、価格とも順当な製品と言えるだろう。
協力:NVIDIA Corporation