エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1393
2024.02.19 更新
文:編集部/撮影:pepe
ここからは、「MAG 323UPF」のディスプレイとしての性能や見え方を実際にPCに接続して確かめていきたい。4K解像度で160Hzの高速リフレッシュレートに対応するため、ゲーミングPCにはNVIDIA GeForce RTX 4080とCore i7-13700KFを搭載するハイエンドモデル「Aegis Ti5 13NUG-257JP」を使用した。なお「Aegis Ti5 13NUG-257JP」のパフォーマンスについては以下のレビューを参照頂きたい。
水平/垂直178°の広視野角表示に対応する「MAG 323UPF」。左右に角度をつけると輝度やコントラストが若干低下するものの、中心からフレーム端まで一貫して画質は安定しており均一性はかなり高い。また27型以下の4Kディスプレイでは、文字やアイコンが小さすぎるため、結局150%の拡大表示で使用している人も多いのではないだろうか。一方、32型の大型パネルを採用する「MAG 323UPF」では、等倍表示でも視認性に問題はなく、広大なデスクトップ領域を最大限に活かすことができる。
MSIの独自機能「ナイトビジョン」を使えば、夜や暗闇、作品の演出として暗く表示されるシーンを補正して視認性を改善することができる。画面の明るさを一律に調整する輝度調整とは異なり、暗い部分のみを調整するため白飛びなどによってゲームの雰囲気を損なわないのも大きなメリットだ。ちなみに効果は5段階から選択できるが、明るさが大きく変化するためゲームごとに好みの設定を選択するといいだろう。
テストセッションのラストはリフレッシュレートの違いを体感するため、レースゲーム「Assetto Corsa」のリプレイ機能を使い、60Hz/120Hz/160Hzの3パターンのリフレッシュレートを比較していこう。なおテストではディスプレイ同期を有効化し、デジタルスチルカメラのスーパースローモーションにより画面を直接撮影した。
60Hzに比べると160Hzの滑らかさは一目瞭然。また120Hzとの比較でもコマ送り感が明らかに軽減されているのが確認できる。さらにGTG 1msの高速応答によって動きのあるシーンでも残像感がなくクリアな映像でゲームを楽しめる。4K環境で160fpsを維持するための要求スペックはかなり高いが、「MAG 323UPF」を使用するならそれに見合うハイエンドゲーミングPCを用意したい。
RAPID IPSを採用する「MAG 323UPF」は、4Kディスプレイ最高レベルの160Hz駆動とクリエイティブ用途に使えるほどの広色域という、優秀なゲーミング性能と高画質を両立している。一般的に150%の拡大表示になってしまう27型を上回る32型サイズである点も、4Kの高解像度を活かし切る上で重要なポイントだ。
また、色味を変化させずにブルーライトを軽減する設定不要のハードウェアブルーライトカット、ケーブル1本で映像入力と最大90W給電が可能なType-Cポート、さらにKVMスイッチまで搭載と、まさに全部入り。ゲーミング性能から広色域表示、使い勝手の良さまでの全方位をカバーする、欲張り性能の4Kディスプレイだ。
提供:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社