エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1394
2024.02.21 更新
文:撮影・藤田 忠
最後にPlayStation 5(CFI-1100A)の拡張ストレージとしての動作も試していこう。PlayStation 5の拡張スロットに搭載できるM.2 SSDの、シーケンシャル読込速度の要件は5,500MB/秒以上となっているので、「CRAS C910 Lite」シリーズは要件を満たしていないが、「K01TBM2SP0-C9L」を取り付けてみた。なお、ヒートシンクは拡張スロットのカバータイプを使用している。
要件のひとつであるPCI Express 4.0(x4)対応はクリアしているので、起動時に拡張スロットに取り付けた「K01TBM2SP0-C9L」をフォーマットする旨のメッセージが表示される |
フォーマット後に実行される読込速度テストでは、要件を下回る4,361MB/sになっている |
読込速度は要件を満たさないが、認識自体は問題なかった |
PlayStation 5の拡張スロットに取り付けた容量1TBの「K01TBM2SP0-C9L」に、「バルダーズ・ゲート3(トライアル)」や、「ALANWAKE2(トライアル)」、「ファイナルファンタジー XVI」を導入。標準SSDとゲームの起動時間とロード時間をチェックした。計測はストップウォッチを使用し、3つのタイトルを計測するごとにPlayStation 5を再起動している。計測は5回行い、最も速かった値と遅かった値を除いた数値から平均値を出している。
3本のゲームタイトル(トライアル版含む)を、「K01TBM2SP0-C9L」に導入。標準SSDインストール時と比較した |
ゲームの起動、ロード時間ともに長めとなっている「バルダーズ・ゲート3」は、標準SSDとの違いはなかったが、「ALANWAKE2」「ファイナルファンタジー XVI」では、「K01TBM2SP0-C9L」は標準SSDから数秒だが、時間を要していた。その差はわずかだったので、十分使えそうだが、ゲームタイトルによっては、差が広がる可能性もある。
圧縮率の影響があるなど多少のマイナス点はあるものの、安定して5,000MB/s前後の読込、書込速度を発揮。さらに実アプリケーションを使った「PCMark 10」「3DMark」のストレージテストでも良好なスコアを出し、PlayStation 5の拡張ストレージとしても使用可能だった。読み書き速度5,000MB/s前後となるPCI Express 4.0(x4)対応NVMe M.2 SSDはライバルも多く、価格勝負という側面は否めない。とは言え、このパフォーマンスで約1万円の売価なら、十分に気になる存在である事は間違いない。あとはこの売価が維持される事を願うばかりだ。
提供:ESSENCORE Limited(KLEVV)