エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1395
2024.02.23 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
消費電力が多いイマドキのハイエンドCPUを使う上で、重要になる電源回路。「MPG Z790 CARBON WIFI II」では、CPUが必要とする電流を正確かつ素早く供給できる「Digital Power Design」による、ダイレクト19(VCPU)+1(GT)+1(AUX)フェーズの大規模な電源回路を搭載する。さらにMOSFETには105A出力の「Smart Power Stage」(SPS)を採用し、オーバークロックも見据えた8pin×2の補助電源コネクタを備える。
そして電源回路の冷却には、ヒートパイプにより2基のヒートシンクを連結した「拡張ヒートシンク」を採用。さらに熱伝導率7W/mkの高品質なサーマルパッドや、2オンス厚銅層を備える放熱性に優れたIT-170サーバーグレード8層PCBといった高品質なパーツを組み合わせることで、電源回路の熱を抑え、常に安定したパフォーマンスが引き出せるよう設計されている。
19+1+1フェーズ構成の強力な電源回路。CPU向けのMOSFETには、ハイサイドMOSFET・ローサイドMOSFET・ドライバICに加えて温度センサーを1チップに統合した105A SPSが採用されている |
耐久性に優れる高品質なチョークコイルやコンデンサなど、MOSFET以外のパーツにも厳選されたものを使用。また各パーツは歪みなどもなく整然と配置されている |
電源回路を冷やすヒートシンクは2ブロック構成で、ヒートパイプで連結。またMOSFETやフェライトコアチョークと接触する部分には熱伝導率7W/mkのサーマルパッドが貼り付けられていた |
ATX 24pinコネクタや2基の8pinコネクタには低インピーダンスなソリッドピンを採用する |
基板には放熱性や信号の安定性に優れるIT-170サーバーグレード8層PCBを採用 |
「MPG Z790 CARBON WIFI II」で使用されているチップセットは、LGA1700プラットフォーム向け最上位の「Intel Z790」だ。CPUのオーバークロック機能やPCI Expressのレーン分割に対応する他、CPUとの接続には下位モデルの2倍の帯域幅を誇るDMI 4.0(x8)が採用され、チップセットに接続されたインターフェイスやストレージのボトルネックも解消されている。
第13世代から2世代にわたって使用されている最上位チップセットIntel Z790。もちろん第12世代Intel Coreプロセッサにも対応する |
チップセットヒートシンクは2本のネジで基板に固定。また3箇所にゴム製のスペーサーを備える他、チップセットと接触する部分にはサーマルパッドが貼りつけられていた |