エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1395
2024.02.23 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
「P-Core Beyond 6GHz+」を使えば、元々高いCore i9-14900KのPコアクロックをさらに引き上げることができる |
MSI「MPG Z790 CARBON WIFI II」の「Click BIOS 5」には、最大6.0GHz駆動に対応するCore i9-14900Kのクロックをさらに引き上げることができるプリセット機能「P-Core Beyond 6GHz+」が実装されている。そこで今回はストレステストに「Cinebench 2024:10 minutes(Test Throttling)」を使用し、安定する設定を確認してみることにした。
マルチコアテストでは、全コア5.8GHzでは安定せず、5.7GHzが限界だった | シングルコアテストでは、「P-Core Beyond 6GHz+」の最高設定である6.3GHzでも問題なし |
まずマルチコアテストの安定動作をチェックしたところ、今回のCPUでは全コア5.8GHz駆動では10分間のストレステストをクリアすることができず、5.7GHzが限界だった。続いてシングルコアテストを実行したところ、こちらは6.3GHzでも問題がなく「6.3/5.7GHz」の設定で安定動作させることができた。ちなみにこの状態で「Cinebench 2024」のスコアを確認したところ、マルチコアテストは1%未満で誤差の範囲だが、シングルコアテストは約4%スコアが上昇している。
続いて、電源回路の実力を確認するため「6.3/5.7GHz」の設定のまま「CINEBENCH R23:10 minutes(Test Stability)」による高負荷テストを実施してみることにした。
今回の検証では、CPUソケット周りにエアフローがないオールインワン型水冷ユニットを使用しているが、Package Powerが最大350Wを超える非常に過酷な条件でもMOSFETの温度は80℃前後で頭打ちになり、Core i9-14900Kの性能を十分に引き出すことができている。そこで、以降のテストでは「6.3/5.7GHz」のまま検証を行うことにした。
アイドル時のサーモグラフィー | 高負荷時のサーモグラフィー |
またサーモグラフィーの結果を確認すると、高負荷時はヒートシンク全体の温度が上昇しており、MOSFETやフェライトコアチョークから発生した熱が効率よくヒートシンクに移動し、放熱できている事がわかる。