エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1397
2024.02.26 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ここからはいよいよ「PULSE Radeon RX 7900 GRE GAMING OC 16GB GDDR6」(以降:Radeon RX 7900 GRE)をPCに組み込み、気になるパフォーマンスをチェックしていこう。テストPCのCPUには、Ryzen 7000シリーズのハイエンドモデルRyzen 9 7950Xを使用し、比較対象としてRadeon RX 7800 XTを搭載するASRock「AMD Radeon RX 7800 XT Steel Legend 16GB OC」(以降:Radeon RX 7800 XT)を用意した。
GPUクロックはゲームクロックが1,927MHz、ブーストクロックが2,293MHzで、いずれも50MHz弱向上している | テスト中には瞬間的にだが最高2,526MHzまでクロックが上昇した |
BIOSの情報を確認したところ、GPUコアはNavi 31で、Power Limitの調整範囲は最大15% |
まずは3Dベンチマークソフトの定番「3DMark」から、レイトレーシングの性能をチェックする「Port Royal」の結果を確認していこう。
Radeon RX 7800 XTのレイアクセラレータは60基なのに対して、Radeon RX 7900 GREでは80基と30%以上増加している。一方で、スコア差は約12%に留まり、GPUクロックやメモリクロックが低めに設定されている影響は確実にあるようだ。ちなみにAMDがライバルとしているGeForce RTX 4070との比較では、同等がそれ以上のスコアを記録しているが、GeForce RTX 4070 SUPERには10%以上の差をつけられている。なおフレームレートを確認したところ55.63fpsで、WQHD解像度でもレイトレーシングに対応する重量級のゲームをプレイする場合には超解像技術の併用を検討したほうがいいだろう。
続いてシーン全体をレイトレーシングで描画する、より重いレイトレーシングテスト「DirectX Raytracing feature test」の結果も確認しておこう。
「Port Royal」に比べるとクロックの影響が小さくなるようで、Radeon RX 7800 XTとの差は約18%に広がっている。またフレームレートを確認すると43.09fpsで、やはりWQHD解像度でレイトレーシングを有効にする場合は超解像技術の併用を検討したほうが良さそうだ。
AMDの超解像技術であるFidelityFX Super Resolution(FSR)の効果を確認する「AMD FSR feature test」の結果も確認しておこう。なお設定はデフォルト通り「Quality Mode」は“Quality”、解像度は2,560×1,440ドットを選択している。
Radeon RX 7800 XTとの差は、FSR On/Offとも約18%で、「3DMark DirectX Raytracing feature test」に準ずる結果になった。またFSR Onの設定ではFSR Offから7割以上もフレームレートが向上しており、超解像技術を使用するメリットは非常に大きいことがわかる。