エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1398
2024.02.29 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
ここからは「NH-L9x65 chromax.black」を実際のPCに組み込み、その冷却性能をチェックしていこう。テスト用CPUにはNon-K版の第14世代Intel CoreプロセッサCore i7-14700、マザーボードにはIntel Z790チップセットを採用するASRock「Z790 NOVA WiFi」を使用し、BIOSのLong Duration Power Limit(PL1)とShort Duration Power Limit(PL2)はCPUの定格となる65W/219Wに加えて、冷却性能の限界を探るため219W/219Wでも計測を行った。
またストレステストは「OCCT 12.1.15:CPU:データセット大」と「CINEBENCH 2024:30 minutes(Test Stability)」を使用し、CPU温度はCPU Packageの数値を、騒音値はデータログ機能を備えた騒音計アズワン「TM-103」をCPUクーラーから30cmの距離に設置した。なお「NH-L9x65 chromax.black」については、ヒートシンクの露出がほとんど無いためサーモグラフィのチェックは省略している。
CPUには、Pコアが8コア/16スレッド、Eコアが12コア/12スレッドのCore i7-14700を使用 |
Long Duration Power Limit(PL1)とShort Duration Power Limit(PL2)はいずれも手動で設定を行っている |
Core i7-14700の定格設定となるPL1=65W/PL2=219Wの設定に加えて、冷却性能の限界を知るためPL1/PL2=219Wの設定でも検証を行った |
まずはCore i7-14700をPL1=65W/PL2=219Wに設定した場合の冷却性能を確認していこう。
いずれのテストでも開始直後はPackage Powerが230W前後まで上昇するため、CPU温度も瞬間的に約70℃まで跳ね上がる。しかし、約30秒後にPL1へと移行するとPackage Powerは65Wに低下。動作クロックもPコアが3.2GHz前後、Eコアが2.6GHz前後で推移し、CPU温度も55℃を超えることはなかった。