エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1399
2024.03.02 更新
文:撮影・藤田 忠
テストセッションの最後は、「Sneaker X」が標準で搭載しているオールインワン型水冷ユニット「Masterliquid PL360 Flux Sneaker X Edition」の冷却性能と、ストレステスト実行時のPC全体の動作音を確認していこう。
CPUのストレステストには「CINEBENCH R23」利用し、「Minimum Test Duration:30 minutes」で実行。CPU温度などを「HWiNFO64 Pro」で記録した。
テスト開始直後のパワーリミット253W制御下でも、CPU温度は70℃台後半から80℃台前半に収まっている。230W制御に1回だけ92℃まで上昇することがあったが、おおむね不安のない80℃台での推移となっている。時期的な気温の影響もあるが、「Masterliquid PL360 Flux Sneaker X Edition」の冷却性能は十分高いと言え、Core i9-14900Kとも不安なく組み合わせられる。
続けて、OS起動後10分間何もしなかった際をアイドル時としたほか、「CINEBENCH R23 Minimum Test Duration:30 minutes」と、「Time Spy Extreme Stress Test」実行時の騒音値を、PCから約50cm離れた位置で計測した。
さすがにCPUがフルロードされる「CINEBENCH R23」実行時は、3基のラジエーターファンは回転数2,300rpm台にまで上昇。うるさいと感じるレベルになっている。また、CPU負荷がそこまで高くない「Time Spy Extreme Stress Test」実行中は、ラジエーターファンは低速で回転していたため、図書館や静かな住宅地の昼レベルとなる40dBAで、耳障りな音は感じなかった。CPUがフルロードされるようなシーンでの動作音を抑えるなら、PL1をIntel定格に下げるといったカスタマイズが必要だが、この辺はメインで行う作業次第だろう。
65cmサイズの巨大スニーカーケースの「Sneaker X」を採用した「Sneaker X Gaming PC Desktop」は、デザインを眺めているだけでもワクワクしてくる1台だ。さらにこのBTOマシンを製品化したオリオスペックでは、通常のショップでは難しいマザーボード変更にも相談次第で対応するなど、自分好みのスペックを相談できる点も素晴らしい。相談しながら購入するのが苦手な人には逆にハードルが高く感じるかもしれないが、インパクト強烈なスニーカー型PCというキワモノを狙うなら、多少の面倒はご愛嬌。納得いく構成をとことんまで打ち合わせ、唯一無二な自分だけのマシンを手にして欲しい。
提供:Cooler Master Technology 協力:有限会社オリオスペック