エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1404
2024.03.19 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
注目モデル「MUGEN6」シリーズは、サイズオリジナルCPUクーラーの中でも軸となる、高冷却志向のサイドフローモデル。2月16日に設定された発売日には、シングルファン仕様でシルバーヒートシンクの「MUGEN6」(型番:SCMG-6000)と、デュアルファン仕様でブラックヒートシンクの「MUGEN6 Black Edition」(型番:SCMG-6000DBE)がラインナップする。
MUGEN6(型番:SCMG-6000) 市場想定売価税込5,980円(2024年2月16日発売) 製品情報(株式会社サイズ) |
MUGEN6 Black Edition(型番:SCMG-6000DBE) 市場想定売価税込6,980円(2024年2月16日発売) 製品情報(株式会社サイズ) |
両者の価格差は市場想定売価ベースで1,000円とされる。冷えすぎて困ることがない性格の製品だけに、冷却性能が確実に異なるならば、多くの自作派はデュアルファン仕様を選択するだろう。真意は分からないが、ヒートシンクに化粧を施したブラックカラーと、これまではオプション扱いとされていた2基目の冷却ファンを標準にするあたり、主力はMUGEN6 Black Editionになるのかもしれない。
MUGEN6を深掘りする前に、前作「MUGEN5」シリーズについておさらいしておこう。同シリーズは生産終了まで計4種類のバリエーションが販売されている。ちなみにエルミタでは「MUGEN5 Rev.B」(型番:型番:SCMG-5100)のショートレビューを行っている。
初代発売から約4年で世代交代を果たしたワケだが、NUGEN6ではヒートシンクの設計に手が加えられている。中でも最も分かりやすいのがヒートシンクの中心をずらすオフセットデザインだ。
前作MUGEN5のヒートシンク&ヒートパイプレイアウト |
最適化されたMUGEN6のヒートシンク&ヒートパイプレイアウト |
受熱ベースの中心から左右対称(65mm:65mm)のNUGEN5に比べ、MUGEN6では右側に中心をずらす(60mm:70mm)ことで、メモリおよびグラフィックスカードの物理的干渉が回避されている。冷却機器としては本来の性能には外れるポイントとは言え、大柄なサイドフロー型CPUクーラーにとっては重要事項と言えよう。もちろん新モデルの見どころはここだけに留まらない。検証を進めるうちに解説していこう。
まずパッケージを見比べてみたい。MUGEN6は幅183mm、奥行き156mm、高さ170mmで、付属品および緩衝材を含めた総重量は1,539g。一方、MUGEN6 Black Editionは、幅183mm、奥行き156mm、高さ195mmで、総重量は1,761gとされる。両者の差は高さで25mm、重量で222gだった。
またデザインも大幅に異なり、パッと見では同じシリーズとは思えない「別モノ」で、カラーはもとよりモデル名のデザインも違う。同シリーズで同時発売ながら、ここまで差別化されている事は珍しい。敢えてバリエーションモデルの色を薄くすることで”独立した異なる新製品”のアピールがサイズの考えるプロモーションなのかもしれない。
次にスペック表の数字に注目すると、MUGEN6の外形寸法は幅132mm、奥行き106mm、高さ154mmで、重量は1,013g(付属ファン含む)。MUGEN6 Black Editionは幅132mm、奥行き132mm、高さ154mmで、重量は1,197g(同)。デフォルトでデュアルファン仕様のMUGEN6 Black Editionは、奥行きで26mm、重量で184g、それぞれ上回っている。