エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1405
2024.03.22 更新
文:編集部/撮影:pepe
ここからは、NVIDIA GeForce RTX 4080とCore i7-13700KFを搭載するハイエンドゲーミングPC「Aegis Ti5 13NUG-257JP」を使い、「MAG 275CQRXF」の動作を実際に確認していこう。なお「Aegis Ti5 13NUG-257JP」のパフォーマンスについては以下のレビューを参照頂きたい。
「MAG 275CQRXF」では、2,500:1の高コントラストと水平/垂直178°のRAPID VAを採用しているが、左右方向に角度をつけると輝度やコントラストの変化が確認できる。ただし、湾曲パネルの液晶ディスプレイは、基本中心部分から見ることになるため実際の運用で影響を受けることはほとんどないだろう。また曲率1,000Rの湾曲パネルを実際に試してみると、平面パネルでは味わうことがない没入感のある環境でゲームを楽しむことができた。
ホラーゲームなど、暗いシーンが多く画面が見にくい場合には「ナイトビジョン」を活用したい。画面全体を一律に調整する輝度調整と異なり、見えにくいところだけが自動的に調整されるため、ゲームの雰囲気を損なうことなく視認性を改善することができる。ちなみに「ナイトビジョン」の効果は「オフ/通常/強い/最も強い/A.I.」の5つから選択できるが、個人的には「A.I.」が一番好みの色合いだった。
最後にレースゲーム「Assetto Corsa」のリプレイ機能を使い、240Hzの高速リフレッシュレート環境のメリットを確認していこう。リフレッシュレートは60Hz/120Hz/240Hzの3パターンで計測を行い、デジタルスチルカメラのスーパースローモーションにより画面を直接撮影している。
「MAG 275CQRXF」では、応答速度も1msと高速だが、スローモーションで確認すると60Hzではやや残像感が気になる。しかし、120Hz以上では大きく改善され、240Hzでは残像感は全く気にならなくなる。特に一瞬の判断が勝負を分ける、FPSやバトルロイヤルゲームでは大いに力を発揮してくれるだろう。
ゲーミング液晶の入門機として購入されるのは、23.8型サイズかつフルHDという、いわゆる“ゲーミング標準”のスペックをもつモデルがほとんどだろう。リフレッシュレートは144Hz~165Hzくらいだろうか。そこから画面サイズが27型に拡大され、解像度も一回り上のWQHDにアップ、リフレッシュレートが240Hzに向上する「MAG 275CQRXF」は、まさにアップグレードパスにピッタリな一台だ。
ちなみに同条件の27型WQHDで(300Hz台など)明確に優位なリフレッシュレートを望めば、価格が跳ね上がってしまう。さらにそうした環境を活かすにはPC側にも相当な性能が要求されるため、「MAG 275CQRXF」のスペックは実にバランスのとれた水準と言える。
さらに明るく高コントラスト、なおかつ約10億7,300万色表示対応で(ゲーミング液晶として十分な)広色域をカバーする、ディスプレイとしての総合的な実力も注目ポイント。高機能モデルらしくKVMスイッチのような便利機能も備え、オールレンジで使い勝手の良さが光る。“入門機の次”のステップを狙うゲーマーにとって、「MAG 275CQRXF」はゲーミングライフをワンランク上に引き上げてくれるハイエンドディスプレイだ。
提供:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社