エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1410
2024.04.06 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
North XLシリーズはサイドパネルタイプの違い(メッシュまたは強化ガラス)で2種類だが、ここでは借り受けた「North XL Charcoal Black」の両サイドパネルを解説しよう。
左側には通気孔仕様のメッシュサイドパネルが採用されている。メッシュ部分は金属製で、背面を見ると枠が装着されていた。パネル1枚の面積が広い事もあり、メッシュ地に補強をする目的から2重構造になっている。歪みやねじれを防止しつつ、通気性を邪魔しない設計が見て取れる。
なおシャーシへの固定は、背面の折り返し部分2箇所によるハンドスクリューを使用。手回しネジはツールフリーの範疇かもしれないが、パネル自体に重量があるため、固定はドライバーを使いしっかりとネジ留めしたい。
左サイドパネルの裏面。出荷時には金属の接触面に保護テープが貼り付けられていた。なおパネルサイズは実測で幅385mm、高さ460mm |
メッシュ仕様の左サイドパネル前方には、着脱式の「アクセスパネル」が装着済み。幅約110mm、高さ約460mmのプレートは上部1本のハンドスクリューで固定され、ネジを緩めて後方へスライドする事で取り外しが可能。組み込み作業時は前方を開放状態にできる |
一方の右側は密閉された、いわゆるソリッドパネル。通気孔などは一切ないシンプルなパネルに留められている。なおパネルサイズは実測で幅490mm、高さ460mmで、メッシュ仕様の左サイドパネルよりも面積は広い。
マザーボードトレイ背面と相対する右サイドパネルは密閉型。シャーシへの固定はリアパネル側の折り返し部分2箇所のハンドスクリュー留め |
本体背面からリアパネルのレイアウトを見ていこう。印象的なのは全体の約8割がスリットタイプの通気孔仕様であること。敢えて定義するならNorth XLはエアフロー重視型で、リアパネルにもその片鱗が窺える。
まず上段左手はマザーボードのバックパネル用開口部、右手には冷却ファンが増設できる。中段左手は同じく通気孔仕様の拡張スロット(ブラケット)があり、最下段のカット部は電源ユニット搭載スペースになる。レイアウト自体はオーソドックスで、リアパネルからはモデル固有の特徴は見当たらなかった。
本体を横倒しにした状態で、ボトムパネルをチェックする。ひとたびシステムを組み込むとかなりの重量になるため、ボトム面を直接見る機会はないだろう。内部が空の内によく観察しておこう。
まず四隅には円形のインシュレーターが装備され、本体を支えている。設置面には滑り止めゴムも装着され、駆動振動を吸収する役割も兼ねているはずだ。後方にはダストフィルターを備え、その裏側(シャーシ面)は通気孔仕様。このエリアには電源ユニットがマウントされる。
四隅に備えた円形のインシュレーター。ゴールドの差し色がオーディオ機器よろしく高級感を演出。なお設置面のゴムは直径約26mmで、インシュレーター高は20mmだった |
その他中央部分にはいくつかの細工とネジ穴が確認できる。ここは底面に設置されるドライブトレイの固定穴で、ポジションが変更できるようになっている。これについては後ほど詳しく解説しよう。