エルミタ的「編集部で使ってみた」
2024.04.10 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ローランド「BRIDGE CAST X」 実勢売価税込64,800円前後(2024年2月10日発売) 製品情報(ローランド株式会社) |
さて本題に入る前にエルミタレビュー初登場のローランドについて簡単に紹介しておきましょう。1972年に創業した老舗の電子楽器メーカーで、エフェクター、アンプ、ギター・シンセサイザー等のギター関連製品や、電子ピアノ、電子ドラム、デジタル管楽器など幅広いアイテムを手掛けています。また映像音響製品も得意としており、映像制作や映像演出で使用されるプロ向けのビデオ・スイッチャーやAVミキサーなども販売しています。
そして古くからのPCユーザーにはGSフォーマットに対応するMIDI音源モジュールがなじみ深いのではないでしょうか。かくいう筆者も大学生の時にバイト代で「SC-88VL」が付属するPC98版の「ミュージ郎8800」を購入して、DTMや市販の音源を再生して楽しんでいました。
「BRIDGE CAST X」を使えば、配信とゲームを1台で行うシンプルな構成はもちろん、異なるPCで行う本格的なゲーム配信にも対応する |
そんなローランドのゲーム配信向け最新デバイスが今回の主役「BRIDGE CAST X」です。2023年1月に登場した同社初のゲーム配信向けデバイス「BRIDGE CAST」の上位モデルで、ゲームや実況、チャットなどの音声をミキシング、調整するオーディオミキサー機能はそのままに、ゲーム映像を高画質でPCに取り込むことができるビデオキャプチャ機能が統合されています。
「BRIDGE CAST X」の配線図。多機能な分、配線はどうしてもやや煩雑になる |
本体には2系統のUSB Type-CとHDMI入力を搭載し、配信用のPCとゲーム用のPCを個別に用意する本格的なゲーム配信や、接続したゲームPCとコンシューマゲーム機を切り替えて配信することが可能。さらに4Kパススルーに対応したHDMI出力も搭載しているため、ゲーム配信中でも映像の遅延を気にすることなく快適な環境でゲームをプレイできます。
茶色の段ボールに製品のイラストがデザインされたイマドキ仕様のエコなパッケージ。緩衝材も紙製で環境に配慮されている |
PCと「BRIDGE CAST X」を接続するためのUSB 3.2 Type-C to USB Type-Cケーブル | 電源供給用のUSB 2.0 Type-C to Type-Cケーブル |
「はじめにお読みください」とユーザー登録用のQRコードが記載されたカードも付属する |
また本体の右端には新たに「CONTROL PAD」と呼ばれる6つのボタンが追加されています。専用ソフト「BRIDGE CAST App」を使えば、ショートカットキーや、「BRIDGE CAST X」の設定、効果音、オーディオファイルのショートカットなどを登録して、ボタンを押すだけで呼び出すことができます。