エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1415
2024.04.28 更新
文:撮影・藤田 忠
続いて「V-Ray」ベースのレンダリングベンチマーク「V-Ray Benchmark」のスコアを確認しておこう。ベンチマークは最新バージョンの”6.00”と、これまで使用してきた”5.02”で実施している。
CINEBENCH系と同じく、こちらもオーバークロックメモリの影響が少ないベンチマークとして知られているが、DDR5-4800から、バージョン”6.00”で約3%、”5.02”で約2%スコアが向上していた。
レンダリング系の最後は、3Dモデリングソフト「Blender」の性能を測る「Blender Benchmark」を確認しておこう。「Blender」のバージョンには、4.1.0を選択し、レンダリングはCPUで実行した。サンプルは「monster」「junkshop」「classroom」の3種類を使用している。
ここまでのレンダリングベンチマークと同じく、メモリクロックの影響はあまり確認できなかった。3種類のサンプルのなかでは、「junkshop」でやや差が大きく、DDR5-8000は約4%スコアが向上していた。
次はメモリクロックの影響が出やすい圧縮・解凍ソフト「7-Zip」の内蔵ベンチマークの結果をみていこう。
データの圧縮と展開の2種類の処理を実行してCPUの処理能力をみる「7-Zip」の内蔵ベンチマーク。展開(解凍)時はメモリクロックの影響はほぼないが、圧縮時はメモリ領域を使用するため、DDR5-4800からスコアを約36%も伸ばしている。最速を求めるユーザーは、注目だろう。
続いては実使用シーンを想定したベンチマークで確認していこう。まずはPC全体のパフォーマンスを計測する「PCMark」を実施していこう。プリセットには、ゲーミングテストも実施される「PCMark 10 Extended」を選択した。
総合スコアとテストセッションごとのスコアを確認すると、メモリクロックとタイミングの影響は小さく、今回のテストではほぼスコアは並んでいた。
次に実施したのは、実際にアプリケーションを使い処理性能を確認できる「UL Procyon」だ。ここではAdobeの写真編集アプリ「Adobe Photoshop」と写真現像&整理アプリの「Adobe Lightroom Classic」のパフォーマンスを測る「UL Procyon Photo Editing Benchmark」を実施していこう。
実際に写真の編集処理を行うため、メモリクロックが高速なほどスコアが伸びる傾向にあるテストだ。総合スコアで約5%、「Adobe Photoshop」を使用する「Image Retouching score」では約6%、「Adobe Lightroom Classic」を使用する「Batch Processing score」で約4%の差が出ている。趣味で使うユーザーも多いAdobeの写真アプリケーションで、数%だが処理能力が向上するのは、ありがたいところだろう。