エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1417
2024.05.02 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
次は主に「Lepton Hydro WSX670A」のグラフィックス性能をチェックするため、定番3Dベンチマークテストの「3DMark」から「Speed Way」を実行する。レイトレーシングや可変レートシェーディング、メッシュシェーダーといった最新機能により、GeForce RTX 40シリーズの性能が最大限に活きるDirectX 12 Ultimate対応テストだ。
ハイエンドGPUを搭載するマシンらしく、総合スコアは約7,500をマーク。ベンチマーク映像も滑らかで、テスト中のフレームレートは約75fpsに達していた。WQHD解像度のテストながらかなり重量級の負荷がかかるテストが軽快に動作していることから、DirectX 12 Ultimate環境における「Lepton Hydro WSX670A」の高いパフォーマンスが窺える。
「Lepton Hydro WSX670A」はゲーミングマシンに相当するスペックも備えており、ゲーム用途でも十分なパフォーマンスが期待できる。そこでゲーム系ベンチマークを代表し、最新拡張パッケージが発売された「ファイナルファンタジーXIV:黄金のレガシー」ベンチマークを実行。その結果を見ていこう。
描画設定は最大限高画質になるよう設定し、グラフィックスアップスケールタイプに「NVIDIA DLSS」を選択した場合も合わせて計測。なおその際は、適用するフレームレートのしきい値を“常に適用”に設定している。解像度は1,920×1,080ドット(フルHD)/2,560×1,440ドット(WQHD)/3,840×2,160ドット(4K)の3パターンだ。
DLSSがOFFの状態では、フルHDとWQHDは問題なく“非常に快適”の基準になる15,000をクリアしているものの、4K解像度で一歩及ばずといった結果となった。ところがDLSSを有効化すると、スコアが頭打ちになっているフルHDを除いて大幅にスコアが改善。4K環境でも“非常に快適”水準をラクラク上回る良好な結果をマークした。
動作中の平均フレームレートも高水準で、DLSS有効時には4Kでも平均150fpsを超える滑らかさ。GeForce RTX 4080 SUPERの高いパフォーマンスに加え、DLSS対応による恩恵の大きさが実感できた。
ワークステーションは動作音に頓着しないシステムが一般的だろう。しかし「Lepton Hydro WSX670A」は優れた冷却を可能にするデュアル水冷仕様に加え、冷却ファンにも静音で知られるNoctua製ファンを採用している。
ここでは各種テストによる検証時の最大騒音を高負荷時、起動後10分間何もせず放置した際をアイドル時として、騒音計でノイズ計測を行った。
これはサイコムの製品ページでも触れられていることだが、電源投入時には一時的に水流によるノイズが発生する。ただしそれ以外は極めて静粛に動作しており、アイドル時は動いていることを感じさせないほどの静かさ。高エアフロー志向のPCケースを採用したマシンとは思えないほどで、高負荷時でも36dBという静音動作だった。
先の検証で判明した通り、特に大きな熱源であるGPUの温度を低く保てていたこと。さらにGPUラジエーター用には最小12dBAの超静音ファンを採用していることが、全体の静音性強化に一役買っているようだ。