エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1419
2024.05.08 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部
背面コネクタマザーボードを活用するにあたり、専用のPCケースが必要になる。この組み合わせは必須で、各社より対応PCケースの販売がアナウンスされはじめている。
MSIからは検証を行う「B760M PROJECT ZERO」および同時発売された「B650M PROJECT ZERO」に合わせ、ミニタワーPCケース「MAG PANO M100R PZ」を用意。4月19日より販売がスタートした。ちなみにモデル名にもある「PZ」は、MSIが展開する背面コネクタマザーボードシリーズ(PROJECT ZERO)の略称。また従来のPCケースとPZの違いは、マザーボードトレイに背面コネクタ露出用のカットがあるのみで、基本的にその他の部分に大きな特徴は無い。もちろん通常のMicroATXマザーボードも搭載できる。
MSI「MAG PANO M100R PZ」 市場想定売価税込16,980円(2024年4月19日発売) 製品情報(MSI) |
次に、MAG PANO M100R PZの外観デザインをチェックしてみよう。ちなみに市場に流通するモデルカラーはブラックのみ。グローバルサイトにはホワイト色も確認できるが、こちらはBTOカスタマーとして知られるストーム(STORM)のオリジナルPC「幻界」シリーズの専売となり、現時点国内での単体入手はできない。
フロントパネルは4mm厚の強化ガラス製。宣材画像はもとより、実機を見ても色付きに見えるが、筐体内部から外へ視線を変えるとほぼ透明である事が分かる。またフロントパネルはフラットではなく、正面左角を斜めにカット。強化ガラスのエッジ部分のギャップを最小限に抑え、一体感のある仕上がりが特徴とされる。
なおフロントパネルのベースはプラスチック製で、スチール製シャーシには合計6本のファスナー(ピン)で固定。前方方向へ引き剥がすようなアクションで取り外しができる。ただし多くの面がガラスだけに、慎重に取り扱う必要がある。
フロントパネルから左サイドパネルに注目してみよう。ほぼ透明な4mm厚の強化ガラスは、左サイドパネルへと続く。もちろん一体ではないが、フロントパネルの右肩下がりから左サイドパネルの後方まで、その特徴的なラインは「270°パノラマガラスパネル」と称されている。
270°パノラマガラスパネル |
これは「MAG」のロゴからインスピレーションを受けているとされ、ピラーレスデザインPCケースにMSI独自の個性を作り出している。MAG PANO M100R PZのキャラクターを決める、外観デザイン上では最も重要なポイントと言えよう。
MAG PANO M100R PZのスイッチおよびアクセスポート類は、左側面の下側にレイアウトされている。やや珍しい場所だが、使い勝手よりデザインを優先したが故のポジションだろうか。
装備されているのは、右端(前方寄り)からPowerスイッチ、LEDスイッチ、Audio-Out/Mic-in端子、USB3.2 Gen 1 Type-Ax1、USB 3.2 Gen 2×2 Type-Cx1となり、必要最低限といったところ。ちなみに起動時(通電時)はPowerスイッチ中央のピンホールがブルーに発光する。
USB3.2 Gen 1 Type-A用コネクタケーブル | USB 3.2 Gen 2×2 Type-C用コネクタケーブル |
一体型フロントパネルコネクタ(JFP1+JFP2) | HD Audioコネクタケーブル |
また内部接続用ケーブルも確認しておこう。装備が必要最低限であることから、ケーブルの本数も最低限に留められている。各々を見て行くと、USB 3.2 Gen 1 Type-AコネクタはL字型を採用。マザーボードに対し、挿したコネクタは垂直ではなく水平にレイアウトできるため、裏配線スペースでの取り回しが容易になる。一方でUSB Gen 2×2 Type-Cコネクタは通常の垂直コネクタが採用されていた。
さらにフロントパネルコネクタ(JFP1)はブロックタイプで、ピンへ個別に挿す手間がない。さらにスピーカー用コネクタ(JFP2)も用意されている。