エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1422
2024.05.18 更新
文:編集部 池西 樹
ここからは、より実際のゲームに近い環境を想定したゲーム系ベンチマークやゲームプレイによる検証を進めていく。まずはMMORPGの人気タイトル「ファイナルファンタジーXIV」の最新拡張パッケージ「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー」の結果を確認していこう。解像度はこれまでの結果からフルHD(1,920×1,080ドット)に固定し、グラフィックス設定を「最高品質」「高品質(デスクトップ)」「標準品質(デスクトップ)」の3パターンにセットして実行した。
メモリクロックの差をチェックすると「最高品質」で約8%、それ以外では約13%の差がつき、実際のゲームに近いベンチマークでもメモリクロックの影響は大きいことがわかる。また「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシーベンチマーク」ではこれまでのテストに比べてGPU負荷が上昇し、内蔵GPUで動かすには厳しいテストになっているが、Ryzen 7 8700Gなら「高品質(デスクトップ)」以下の設定であれば判定は“普通”を獲得しており、動作に問題はない。
人気タクティカルシューターゲーム「Tom Clancy’s Rainbow Six Siege」のゲーム内ベンチマーク結果を確認しておこう。解像度はフルHD、APIはVulkanで、総合品質は「最高」「高」「低」の3種類を選択した。
比較的軽めのゲームということで、「最高」設定でもフレームレートは約100fpsで動作は全く問題なし。さらに「低」設定なら144Hzクラスの高リフレッシュレートな液晶ディスプレイとの組み合わせも十分視野に入るパフォーマンスを発揮する。またメモリクロックの違いを確認するといずれの設定でも約10%の差がついた。
続いて、人気FPSゲーム「VALORANT」をチェックしていこう。解像度はこちらもフルHDに固定し、画質設定は「マテリアル」「テクスチャー」「ディテール」を「高」「中」「低」の3段階に変更している。なおフレームレートの計測にはCapFremeXを使用した。
FPSゲームの中でも特に軽いゲームとして知られている「VALORANT」。「高」設定でもフレームレートは200fps後半をマークし、ハイエンドゲーミングディスプレイの性能を存分に引き出すことができる。またDDR5-5600では、DDR5-4800より5~7%性能が向上しており、軽いゲームでも高クロックメモリを使用するメリットは確実にある。
人気バトルロイヤルゲーム「Apex Legends」のフレームレートも確認しておこう。「Apex Legends」にはプリセットが用意されていないため、画質設定をおおよそ「高」「中」「低」の3段階に調整し、144Hzのフレームレート制限は解除している。また解像度はフルHDに固定して、計測にはCapFremeXを使用した。
「Tom Clancy’s Rainbow Six Siege」や「VALORANT」に比べるとだいぶ負荷は高くなっているが、それでも「高」設定で60fps超え、「低」設定なら100fpsを超えるフレームレートを記録した。ここまでの結果を見る限りFPSゲームやバトルロイヤルゲームなど、画質をそれほど重視しないゲームであれば、「DeskMini X600」にRyzen 7 8700Gを組み合わせることで、フルHD解像度までなら快適なゲームプレイが楽しめる。
ゲーム系ベンチマークのラストはオープンワールド型アクションRPGの大作「Cyberpunk 2077」のゲーム内ベンチマーク結果を確認していこう。「クイックプリセット」は「高」「中」「低」の3種類で、解像度はこれまでと同じフルHDに固定している。
レイトレーシングを無効にした状態でもかなり負荷は高く、「高」や「中」では30fps前後にとどまる。ただし「低」設定にすることで50fps前後までフレームレートを引き上げることができ、テスト中の映像でもコマ落ちするシーンは一切なかった。またDDR5-4800とDDR5-5600の比較では、「高」で約9%、それ以外でも約5%の差がついている。ここまでの結果を見る限り、「DeskMini X600」にRyzen 8000Gシリーズを組み合わせてゲーミングPCとして使う場合には、メモリクロックもできる限り高クロックなものを選択したほうがいいだろう。