エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1426
2024.05.29 更新
文:編集部 池西 樹
まずはCPUの瞬間的な最高パフォーマンスを計測できる「CINEBENCH R15」の結果を確認していこう。
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シングルコアテストの結果を確認すると、Ryzen 5 8400FはCore i5-13400に比べて約3%、Ryzen 7 8700Fは約10%高いスコアを記録した。またRyzen 7 8700GとRyzen 7 8700Fの比較ではその差は約2%でほぼクロック通りの差がついている。
続いてマルチコアテストの結果を確認すると、いわゆる高性能コア(Pコア)はいずれも6コア/12スレッドながら、4基の高効率コア(Eコア)を搭載しているCore i5-13400がRyzen 5 8400Fを逆転している。ただし、Ryzen 7 8700FはCore i5-13400より約17%高いスコアを記録しており、4基のEコアでPコア2コア分の差を埋めることはできていない。
続いて、テストの負荷が高く処理に時間が掛かる「CINEBENCH R20」のスコアを確認しておこう。
ブースト機能がテスト途中で効かなくなるため、Ryzen 5 8400FはシングルコアテストでもCore i5-13400に逆転されている。一方、Ryzen 7 8700Fはシングルコアテストで約2%、マルチコアテストでは約12%上回るスコアをマークし、上位モデルらしい結果。またRyzen 7 8700Gとの差はいずれも約3%でやはりクロックに準じた結果になった。
続いて「CINEBENCH R23」のスコアを確認しておこう。
スコアの傾向は「CINEBENCH R20」とほぼ同じ。Ryzen 5 8400FはCore i5-13400の後塵を拝する一方で、Ryzen 7 8700Fはシングルコア、マルチコアテストとも上回るスコアを記録した。またRyzen 7 8700GとRyzen 7 8700Fを比較すると、クロックが高い分Ryzen 7 8700Gのほうが若干高いスコアをマークしている。
「CINEBENCH」系ベンチマークのラストは、メニーコアCPUに最適化されている最新バージョン「CINEBENCH 2024」を確認していこう。
スコアの傾向は「CINEBENCH R20」や「CINEBENCH R23」とほぼ同じで、やはりCPU性能についてはRyzen 5 8400FはCore i5-13400に敵わない事がわかる。Core i5-13400とCore i5-13400Fの違いは内蔵GPUの有効・無効のみであることを考えると、30,000円台前半のCPUでマルチスレッド性能を重視するのであれば、Core i5-13400Fに軍配が上がるだろう。そして、Eコアが4コアあっても2コア分のPコアの差を埋めることができない事もわかる。