エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1432
2024.06.26 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:pepe
ここからは「Katamen-430147」のサイドパネルを開放し、どのようなパーツが組み込まれているのか内部構造をチェックしていこう。なお編集部に届けられた評価機は、基本構成からスペックは変更されていなかった。
「Katamen-430147」に搭載されているCPUは、第12世代Intel CoreプロセッサのハイエンドモデルCore i7-12700Fだ。CPUコアはPコアが8コア/16スレッド、Eコアが4コア/4スレッドでCore i7-13700F(Pコア8コア/16スレッド:Eコア8コア/8スレッド)やCore i7-14700F(Pコア8コア/16スレッド:Eコア12コア/12スレッド)に比べるとEコアが少なく、コア自体も「Golden Cove」+「Gracemont」と1世代前の構成になる。
ただし、同価格帯の製品で使用されることが多いNon-K版の第14/13世代Core i5(もしくはそれ以下)のCPUと比較するとコアの構成は全く同じ。さらにPコア数が多いことから、パフォーマンス的にはかなり期待ができそうだ。なおCPUクーラーにはCore i7-12700Fに付属しているリテールクーラーのIntel「Laminar RM1」を採用する。
CPUだけでなく、電源回路の冷却もできるトップフロータイプのリテールクーラーIntel「Laminar RM1」を搭載する |
グラフィックスカードはMSI「VENTUS」シリーズに属する「GeForce RTX 4060 Ti VENTUS 2X BLACK 8G OC」を搭載する。GPUはビデオメモリ8GB版のGeForce RTX 4060 Tiで、VGAクーラーには「TORX FAN 4.0」によるデュアルファンクーラーを採用する。もちろんセミファンレス機能「Zero Frozr」もサポートしており、アイドル時にはファンの回転を止めて完全無音で動作する。
主なスペックはCUDAコア数4,352基、ブーストクロック2,565MHz、メモリスピード18Gbps、メモリバス幅128bit、超解像技術はDLSS3に対応し、フルHD解像度ならAAAゲームでも高リフレッシュレートな環境で快適な動作が期待できる。
マザーボードは、Intel H610チップを採用するASRockのエントリーMicroATXマザーボード「H610M-HVS/M.2 R2.0」がチョイスされている。電源回路は6+1+1フェーズで、メモリスロットはDDR4-3200×2(最大64GB)、ストレージはSATA 3.0×4に加えて、PCI Express 3.0(x4)接続のUltra M.2×1を搭載。ネットワークはRealtek RTL8111HによるギガビットLANを備える。
マザーボードはMicroATXフォームファクタの「H610M-HVS/M.2 R2.0」。PCケースはATXまで対応するため、スペースにはかなり余裕がある |
リアインターフェイスはPS/2×1、USB 2.0 Type-A×4、USB 3.2 Gen 1 Type-A×2、D-Sub×1、HDMI×1、ギガビットLAN×1で、マザーボードのディスプレイ出力は利用できないためカバーが実装されていた |
メモリは標準でTeamブランドの「T-Create Classic」シリーズ「TTCCD416G3200HC22BK」(16GB)×1が実装され、BTOのオプションで16GB×2や32GB×2も選択できる。メモリについてはシングルチャネル動作より、デュアルチャネル動作のほうが高速になるため余裕があるなら16GB×2へのアップグレードがオススメだ。
メモリは容量16GBのDDR4-3200モジュールを1枚搭載。1本分の空きスロットがあるため増設も可能 |
評価サンプルに実装されていたのは、「T-Create Classic」シリーズ「TTCCD416G3200HC22BK」。定格モデルながらオリジナルのヒートシンクを備える |
ストレージはPCI Express 3.0(x4)接続のNVMe M.2 SSD、Solidigm「670p」シリーズの1TBモデルを搭載する。なおBTOのカスタマイズオプションで、2.5インチSATA SSD(Samsung 870 EVO)1TB/2TB/4TBや、3.5インチHDD(Seagate)2TB/4TB/6TB/8TB、3.5インチHDD(WD Red Plus)2TB/4TB/8TBを増設できる。
NANDフラッシュは3D QLCで、転送速度はシーケンシャル読込3,500MB/s、書込2,500MB/s、ランダム読込最高220,000 IOPS、書込330,000 IOPS |
電源ユニットには、GAMDIASブランドの80PLUS BRONZE認証を取得した650Wモデル「HELIOS M1-650B」を搭載する。ケーブルは直付けタイプながら取り回しが容易なフラットタイプで、冷却ファンには静音性に優れる油圧ベアリング採用の120mmスマートファンを搭載する。ちなみに+12Vの出力は48A/576Wとされ、TGP 160WのGeForce RTX 4060 TiとProcessor Base Powerが65WのCore i7-12700Fであれば、同時に負荷がかかる場合でも出力が不足することはないだろう。
ボトム部にマウントされたGAMDIAS「HELIOS M1-650B」。ケーブルは直付け式で、フラットケーブルを採用する |
内部セッションのラストは、PCケースの右サイドパネルを外してケーブルマネジメントを確認しておこう。コンパクトなミドルタワー型PCケースということで、裏配線スペースはそれほど広くないが、電源ケーブルがフラットなこともあり、無理なく配線されていた。また使用されているケーブルタイは最小限ながら、スッキリとまとめられている。
最小限のケーブルタイを使い、ケーブルはスッキリとまとめられている。また抜けやすい冷却ファン用の4pinペリフェラルコネクタもケーブルタイでしっかりと固定されていた |
CPUクーラーマウントホールは余裕を持って露出しているため、CPUクーラーの換装も簡単に行える |