エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1439
2024.07.19 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
次にMoodの冷却ファンおよびラジエーターの搭載スペースをチェックしよう。特徴的なスタイルのミニタワーだけあって、さすがにエアフロー重視の設計とはいかないが、制限がある中で最大限の増設スペースおよび標準ファンを装備している。まずはマニュアルにも記載されている図説に目を通し、各々を解説していこう。
Moodで唯一の冷却ファン増設スペースが、フロントファンブラケットだ。上部2箇所を引っ掛け、下部2箇所をネジ固定。着脱できるスチール製のブラケットには、120mmまたは140mmファン2基が増設可能。ラジエーターは120/140/240/280mmサイズまでが搭載できる。ちなみにラジエーターは幅148mmまでとされる。
フロントファンブラケットに冷却ファンを増設する場合、一般的には内部の熱を排出する排気方向になるだろう。上部は電源ユニットだが、下部には熱源を含むマザーボードがあり、排気のアシストをして損は無い。なお冷却ファンまたはラジエーターを搭載すると、上部に装備される3.5インチドライブブラケットを取り外さなければならない。
外装カバーを外し、まず目に飛び込んでくるのがトップ部に標準装備される180mmファンだ。「Dynamic X2 GP-18 PWM」は厚さ38mmの180mmファンで、回転数は300~1,200rpm、騒音値16~35.4dBA、風量44.9~154.7CFM、静圧0.4~2.26mmH2Oとされるカタログモデルだ。
38mm厚の180mmファン「Dynamic X2 GP-18 PWM」 |
筒状の筐体でトップ部に冷却ファンを備えたPCケースは過去にも存在している。煙突構造を想定したこのスタイルの場合、最も内部構成パーツの邪魔にならず、効果的にその役割が果たせるのは自ずとトップ部という事だろう。高静圧の大口径ファンを備えることで、内部の熱を一気に上部へ排出してしまおうという考えだ。
ケーブル長は実測で約450mmだった |