エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1440
2024.07.24 更新
文:編集部/撮影:pepe
「ROG Strix XG27UCS」の基本的な仕様を把握したところで、ここからは主要な機能を個別にチェックしていこう。画面サイズは前述の通り27型で、解像度は3,840×2,160ドットに対応。最も標準的なフルHDのディスプレイに比べて、4倍の解像度・表示領域を確保できる。
「ROG Strix XG27UCS」は、4K解像度のディスプレイとしてはハイレベルなリフレッシュレート160Hzに対応している。もちろんフレームレートを稼ぎたいバトルロイヤル系タイトルなどにおいては多少物足りなく感じるかもしれないが、そもそも4Kで160Hzのフレームレートを叩き出すには、かなりのハイスペックマシンが必要。極端な高フレームレートが要求されるゲームではなく、4Kの高解像度を生かした臨場感重視のプレイを楽しむジャンル向けであることを考慮すれば、十分すぎる性能と言える。
またHDMI 2.1のインターフェイスを備えることから、コンシューマゲーム機で最高峰の4K/120Hzのプレイ体験が可能だ。
そして「ROG Strix XG27UCS」が採用するFast IPSパネルは、従来型のIPSパネルに比べて最大4倍速で液晶要素を切り替えている。その恩恵により、IPSならではの美麗な映像表現に加えて、GTGで1msの応答速度を可能にしているというわけだ。
「ROG Strix XG27UCS」はディスプレイ同期技術として、「AMD FreeSync」をサポート。動きの早いゲームプレイ時においても、ティアリングやスタッタリングを解消した滑らかな画面表示が可能だ。さらにNVIDIA GPUでFreeSyncの技術が利用できる「G-Sync compatible」の認定を取得。NVIDIAとAMDどちらのグラフィックスカードでも可変リフレッシュレートの同期機能を有効化できる。
また、こうした同期技術と同時に使用できる、独自のモーションブラー機能「ELMB Sync(Extreme Low Motion Blur Sync)」も搭載。黒フレームを挿入することで、より残像感の少ない鮮明なゲーム映像を楽しむことができる。これらの機能については、後ほどテストセッションにて効果のほどを確かめてみよう。
「ELMB Sync」は、OSDメニューの「ELMB Setup」から設定可能 |
「ROG Strix XG27UCS」はゲーミング向けのスペックだけでなく、優れた映像表現も大きな魅力。最大表示色は10億7,370万色の10bitカラーに対応するほか、sRGB 130%/DCI-P3 95%の広色域表示が可能。さらにファクトリーにおいてキャリブレーション済みで出荷され、高い色再現性とともに均一性が保証されている。
そしてDisplayHDR 400認定を取得し、美麗なHDR映像の表示にも対応する。広色域と高コントラストな映像美により、一般的なディスプレイに比べて大幅に鮮明なディティール表現を生み出している。
ユーザーが意識することなくゲームや映像に没入できる、AIを活用した「ROG Gaming A.I. 技術(ROG Gaming Artificial Intelligenceテクノロジー)」に対応する点もトピックの一つだ。
「Dynamic Crosshair」機能を使えば背景に合わせて見やすいクロスヘアを表示可能 |
主にFPSなどで重宝する「Dynamic Crosshair」は、背景に対してコントラストをつけた色のクロスヘアを自動表示することが可能。「Dynamic Shadow Boost」はブラック・ホワイトバランスを自動調整して暗いシーンの視認性を高める機能で、「Variable OD 2.0」はオーバードライブ設定を動的に変更することでゴーストやオーバーシュートを抑えてくれる。
輝度バランスを最適化させる暗部補正機能「Dynamic Shadow Boost」。その効果については後半のテストセッションで検証する |
「Variable OD 2.0」は、OSDメニューにて20段階から設定強度を選択できる |