エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1441
2024.07.26 更新
文:撮影・編集部 池西 樹
製品の概要を把握したところで、ここからはパッケージより製品を取り出して、ZALMAN「ALPHA2 A36 White」の外観をチェックしていこう。構成パーツは、ポンプ一体型のウォーターブロック、ラジエーター、冷却ファン、ウォーターチューブというおなじみの構成で、ウォーターブロックの上部にあるディスプレイ以外は、基本的にすべてホワイトで統一。ピラーレスPCケースなどを使い、ホワイトカラーのPCを構築する場合には良い選択肢になるはずだ。
ウォーターブロック、ラジエーター、ファン、ウォーターチューブはもちろん、各種ケーブルやコネクタまでホワイトカラーで統一。ファンを固定するネジも目立たないようシルバーのものを採用する |
ただし、冷却ファンは最近対応モデルが増えているデイジーチェーン接続ではないため、各ファンからはファン用4pinコネクタとARGB LED用5V/3pinコネクタの2本、計6本ケーブルが伸びている。さらにウォーターブロックには、これら2本に加えて温度表示ディスプレイ用のUSBケーブルも必要なため、配線が煩雑になるのは要改善点だろう。
ウォーターブロックには、実測幅55mm、高さ22mmのディスプレイを備えたカバーを搭載し、CPUの温度をリアルタイムに表示することができる。なおトップカバーは四隅にあるマグネットでウォーターブロックに固定されており、取り付けた位置に合わせてディスプレイの向きを変更することができる。
ウォーターブロックには、CPUの温度をリアルタイムに表示することができるディスプレイを搭載したカバーを実装 |
トップカバーからはUSB 2.0用の9pinピンヘッダケーブルが伸びており、専用アプリを入れるとCPU温度が表示されるようになる |
ポンプユニットは回転数3,000rpm、流量1.8L/minで、CPUと接触するベースプレートには実測約55mm四方の高純度な銅製ベースプレートを実装する。CPUから発生した熱は、ベースプレートから素早くクーラント液に移動。温められたクーラント液はラジエーターに送り込まれ、コルゲートフィンと冷却ファンで冷やされたあと、再びウォーターブロックへと戻って来る。これを繰り返すことで、CPUを効率よく冷やすことができるワケだ。
ウォーターブロックのサイズは幅73mm、奥行き73mm、高さ57.3mmで、オールインワン型水冷ユニットとしては標準的。なおウォーターチューブの接続部のみブラックだが、実際にマザーボードに組み込んだところほとんど露出することはなかった |
四隅がカーブを描く銅製ベースプレート。PCに組み込む際には保護シールを剥がすのを忘れないようにしよう |
360mmサイズラジエーターにはあらかじめ3基の120mmファンが搭載済み。わざわざ12本のネジを使って取り付ける必要はない |
ZALMAN「ALPHA2 A36 White」のラジエーターは、120mmファンを3基並べて搭載するいわゆる360mmサイズラジエーターを採用する。製品の素材は一般的なアルミニウムで、コルゲートフィンやカバーはもちろん、ウォーターチューブの接続部に至るまでホワイトカラーで統一されている。
ちなみにリザーバータンクやカバーがある関係で、ラジエーターの長さは397mmになる。最近のPCケースでは問題になる事はほとんどないが、古めのPCケースで使用する場合は、3基の120mmファンが搭載できる場合でもクリアランスをあらかじめ確認しておくと安心だ。
つづら折りのコルゲートフィンが整然と並ぶ360mmサイズラジエーター。ウォーターブロックで温められたクーラント液は水管を伝い、フィンに熱を移動してファンで冷やす仕組み |
水管は、オールインワン型水冷ユニットでは標準的な12本だった |
ラジエーターの厚さは27mmで、ファン(厚さ26mm)と合わせて53mmのスペースが必要になる計算だ |