エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1442
2024.07.30 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
受熱ベースプレートとヒートパイプはCPUクーラーにとってキモの部分でもあり、「CNPS14X DUO BLACK」のそれにも深いこだわりが詰まっている。銅製の受熱ベースプレートをφ6mm×6本のニッケルメッキ処理された(同じく銅製の)ヒートパイプが貫いており、そのヒートパイプには特許取得の独自技術である「リバースダイレクトタッチヒートパイプ(RDTH)方式」が採用されている。
一般的なダイレクトタッチヒートパイプ(DTH)方式がCPUのヒートスプレッダと直接接する構造になっているのに対し、「RDTH」では受熱ベースプレート上部とダイレクトタッチする構造になっている。
「DTH」はCPUからの熱伝導を重視する設計である一方で、ZALMANによると「RDTH」はヒートパイプの放熱面積を拡大し熱抵抗を抑えることに主眼をおいた設計なのだという。そのアプローチがどれほどの冷却パフォーマンスを発揮するかについては、後のテストセッションにてじっくり検証していきたい。
「CNPS14X DUO BLACK」には、ハイドロリックベアリングを採用するオリジナルの120mmファン「ZM-AF120」が2基搭載されている。
「ZM-AF120」の特徴は、ひと目で分かる“トゲトゲ”がついた「Shark Finブレード」だ。独特なブレード形状は乱流の発生を抑え動作音を最小化する狙いがあり、それらをバリアリングで連結することで、翼端の渦と逆流を防ぎ風切り音を抑えている。この組み合わせには、外周における空気の拡散を防ぐことで、エアフローを増大させるメリットもあるという。
冷却ファンとしての主な仕様は、回転数600~2,000rpm±10%、最大風量69.12CFM±10%、最大静圧2.01mmH2O±10%、騒音値最大29.7dBA±10%、動作寿命40,000時間など。なお、ファンの四隅には振動を防ぐ防振ラバーダンパーが取り付けられている。