エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1445
2024.08.07 更新
文:撮影・編集部 池西 樹
3Dモデリングソフト「Blender」の性能を計測する「Blender Benchmark 4.2.0」の結果を確認していこう。なおレンダリングにはCPUを選択している。
先代モデルとの比較では、Ryzen 7 9700Xは約6%~10%、Ryzen 5 9600Xでは約12~14%も高いスコアを記録し、Zen 5アーキテクチャを採用したメリットは大きい。ただし、Core i7-14700Kとの比較ではRyzen 7 9700Xでも65~69%の性能に留まり、やはり12コア分のEコアの差を埋めることはできていない。
「V-Ray 5」ベースのレンダリングベンチマーク「V-Ray 5.0.2 Benchmark」の結果を確認しておこう。
スコアの傾向は「Blender 4.2.0」とほぼ同じで、先代モデルに比べるとRyzen 7 9700Xで約8%、Ryzen 5 9600Xでは約14%も高いスコアを記録した。またCore i7-14700Kとの比較でもRyzen 7 9700Xは約70%の性能を発揮しており、これまでのマルチスレッドテストの中で最も差が縮まっている。
「V-Ray」ベースの最新レンダリングベンチマーク「V-Ray 6 Benchmark」の結果を確認しておこう。
先代モデルと比較するとRyzen 7 9700Xで約16%、Ryzen 5 9600Xは約22%も高いスコアをマークし、これまでのテストの中では最も大きな差がついた。さらにRyzen 7 9700XではCore i7-14700Kの75%前後のパフォーマンスを発揮しており、「V-Ray 6」はZen 5アーキテクチャとの相性が良いことがわかる。
レンダリング系のベンチマークが一段落したところで、Webサイトの閲覧やビデオチャット、オフィスアプリケーションなどシングルスレッド性能が重要になる「PCMark 10」の結果を確認していこう。
IPCが大きく向上したZen 5アーキテクチャを採用していることもあり、Ryzen 7 9700XとRyzen 5 9600Xがワンツーフィニッシュを飾る良好な結果になった。特にビジネスアプリケーションの処理性能を測るProductivityのスコアが高いことから、Office関連のアプリケーションを使用する場合にはRyzen 9000シリーズは力を発揮してくれることだろう。