エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1447
2024.08.11 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
次に両サイドパネルとフロントパネルを取り外し、3500Xの内部構造を見ていこう。検証機は3500X Tempered Glass White(型番:CC-9011277-WW)だが外装同様、内部のすみずみまでマットホワイトに塗装されている。ツヤツヤでもテカテカでも無い落ちついた表面処理によりチープな印象は無く、高級感すら感じさせる。
3500Xの対応マザーボードは、最大305x277mmまでのE-ATXを筆頭に、ATX、MicroATX、Mini-ITXの4種類。マザーボードトレイには出荷時より合計9本のスタンドオフ(台座)が装着済みで、うち中央の1本(青色の○印)は段差付きで、マザーボード搭載時の位置決めに役立つ。
ここまではごく普通なミドルタワーPCケースだが、背面コネクタマザーボードへの対応も3500Xの特徴で、マザーボードトレイには通常よりも多くの開口部が目につく。資料によると、ASUS BTF(Back-To-the-Future)およびMSI Project Zero、さらにGIGABYTEのProject Stealthへの対応が記載されている。背面コネクタマザーボードについての解説は省略するが、究極の魅せるPCを構築するベース筐体としての性格は、その普及いかんで注目度がさらに増す可能性を秘めている。
およそ内部構造の4分の1部分を占めているのが、ボトムカバー(シュラウド)だ。スチール製のBOX形状は、天板はY字型のパンチング加工による通気孔で、マザーボードトレイとの付け根付近にはケーブルマネジメント用スルーホールを装備。珍しく前方が塞がれているのは、フロント強化ガラス越しにボトムカバー内部が丸見えになる事を嫌った仕様だろう。
なお、内部高は実測で約100mm、ボトムカバーの長さは約270mm。シャーシへの固定はリベット留めで着脱は想定されていない。
電源ユニットはボトム部後方にマウンとスペースを設け、奥行き180mmまでをサポートする。ボトムカバー内部に収納される格好で、底面部分はY字型のパンチング加工による通気孔仕様。スライド着脱式ダストフィルターの守備範囲内にある。
また設置面には円形のクッションを装備。金属同士が直接接触しない配慮もされている。なお、搭載手順などの詳細については組み込みセッションで改めて解説しよう。