エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1448
2024.08.14 更新
文:撮影・編集部 池西 樹
まずは瞬間的な最高パフォーマンスを計測することができる「CINEBENCH R15」の結果から確認をしていこう。
シングルコアテストの結果を確認すると先代モデルとの比較では、Ryzen 9 9950Xは約13%、Ryzen 9 9900Xでも約8%スコアがアップしている。さらにRyzen 9 9900XでもCore i9-14900Kを超える性能を発揮し、Zen 5アーキテクチャではシングルスレッド性能は大きく向上している事がわかる。
続いてマルチコアテストの結果を確認すると、いずれも先代のCPUを約5%上回る。また第14世代Intel Coreプロセッサとの比較でもRyzen 9 9900XでCore i7-14700Kを約2%、Ryzen 9 9950XならCore i9-14900Kを約14%も上回り、コア数の少なさをコアあたりの性能を向上することで、十分にフォローすることができている。
「CINEBENCH R15」よりも負荷が高く、テスト完了までに時間がかかる「CINEBENCH R20」のスコアを確認しておこう。
シングルコアテストについては、いずれも先代のCPUより10%以上高いスコア。さらにRyzen 9 9900XでもCore i9-14900Kを上回るなど、IPCが引き上げられたZen 5アーキテクチャの効果は大きい。
またマルチコアテストについても先代モデルとの比較ではいずれも約10%パフォーマンスが向上している。さらに第14世代Intel Coreプロセッサとの比較でもRyzen 9 9900XならCore i7-14700Kより約2%、Ryzen 9 9950XならCore i9-14900Kより約15%も高いスコアで、やはりコア数の少なさをコアあたりの性能を向上することで完全に補うことができている。
メニーコアCPUへの最適化が進んでいる「CINEBENCH R23」のスコアを確認しておこう。
シングルコアテストの結果はこれまでのテストと同じく、先代モデルよりいずれも約10%高いスコア。ただし、Core i9-14900KとRyzen 9 9950Xについてはわずかだがスコアが逆転している。またマルチコアテストでもRyzen 9 9950XはCore i9-14900KやRyzen 9 7950Xより約10%高いスコアを記録しているものの、Ryzen 9 9900XはCore i7-14700Kにわずかだが逆転を許している。
「CINEBENCH」系ベンチマークのラストは最新レンダリングベンチマーク「Cinebench 2024」のスコアをチェックしていこう。
先代モデルとの比較ではシングルコアテスト、マルチコアテストとも約13~16%上回る。またRyzen 9 9950XとCore i9-14900Kとの比較ではいずれも約3%上回り、ここまでの結果を見る限りRyzen 9 9950Xは、コンシューマ向けのCPUでは間違いなく現行最高クラスの性能を備えている。ただし、Ryzen 9 9900XとCore i7-14700Kではマルチコアテストで約6%の差をつけられており、コア数の差をコアあたりの性能で賄えないアプリケーションもあるようだ。