エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1456
2024.09.14 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
テストセッションの最後はオーバークロックメモリの動作を確認していこう。テスト用のメモリにはAMD EXPO/Intel XMP 3.0両対応のDDR5-8000メモリKLEVV「KD5AGUA80-80D380G」を使い、メモリタイミングはAMD EXPOの設定に固定して検証を行った。
DDR5-4800 | DDR5-6000 |
DDR5-7200 | DDR5-7600 |
「B650M PG Riptide WiFi White」で対応が謳われているDDR5-4800、DDR5-6000、DDR5-7200まではOSの起動、ベンチマークテストとも動作に問題はなかった。またKLEVV「KD5AGUA80-80D380G」の定格であるDDR5-8000でもOSの起動は可能だったが、ベンチマーク中に落ちてしまう症状が発生した。そこで、200MHzずつクロックを下げてチェックをしてところDDR5-7600であれば安定動作できるようになった。
続いて、「AIDA64 Cache & Memory Benchmark」の結果を確認すると、DDR5-4800とDDR5-7600では最も差の小さいWriteでも30%以上、Readでは70%以上も帯域幅が向上しており、その効果は大きい。またメモリタイミングはすべて同じ設定ながら、レイテンシはDDR5-4800とDDR5-7600では約70%弱にまで低下している。
メモリクロックの影響が大きいゲームとして「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー」の結果を確認したところ、4K解像度では大きな差はなかったが、WQHD解像度ではDDD5-4800とDDR5-6000で約3%、DDR5-4800とDDR5-7600で約5%、フルHD解像度ではそれぞれ約6%と約11%スコアが向上している。Ryzen 9000シリーズで、ゲーミングPCを組むのであればメモリクロックもできる限り高速なものを用意したい。
今回は、ホワイト基板を採用するSocket AM5マザーボードでは最安クラスとなる「B650M PG Riptide WiFi White」の検証を進めてきた。高品質なパーツと大型ヒートシンクを搭載する堅牢な電源回路のおかげで、ミドルレンジのRyzen 7 9700Xはもちろん、最新フラッグシップであるRyzen 9 9950Xでもその性能を最大限に引き出すことがきた。
またPCI Express 5.0(x4)に対応するBlazing M.2や、Wi-Fi 6Eと2.5ギガビットLANによる高速なネットワーク、Nahimicに対応するオーディオ回路など、ゲーミングPCに求められる機能は一通り揃っている。帯域幅20GbpsのUSB 3.2 Gen 2×2 Type-Cに非対応で、USB 3.1以上の高速なUSBポートも少ないなど、USB周りがやや弱いところは気になるが、フロントポートなどを活用すればカバーできるだろう。
アキバ店頭では、比較的安価なAMD B650マザーボードとしてパーツのカラーをあまり気にせず購入する人が多いとのこと |
さらに7,000MHzを超えるオーバークロックメモリにも対応する「B650M PG Riptide WiFi White」は、ホワイトカラーで統一した魅せるPCを構築したい人はもちろん、組み合わせるパーツのカラーに関係なく、コストを抑えつつRyzen 9000シリーズで高性能なPCを構築したい人にもオススメできる製品だった。
提供:ASRock Incorporation