エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1458
2024.09.21 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
テストセッションの最後は、ストレステストを動作させていた際のヒートシンクの様子をサーモグラフィで観察してみよう。Power Limit設定はPL1/PL2=253Wで、高負荷時は「Cinebench 2024:30 minutes(Test Stability)」を実行して20分経過後の様子を撮影した。
アイドル時 |
高負荷時 |
表面温度はアイドル時は最大40℃程度のところ、高負荷時には45℃以上に上昇。ヒートパイプが熱を吸い上げる様子がより顕著に確認できた。ヒートシンク上部にもうまく熱が伝わっており、効率よく熱を移動させることができているようだ。
シングルタワーでヒートパイプも4本、そこへシングルファンを組み合わせるという、いかにもコストパフォーマンスモデルらしい構成。ヒートシンクも干渉を避けるスリムなナローデザインを採用していることから、「FROZN-A410-SE」に“とてつもなく冷える”という印象をもつ人は少数派だろう。
こちらもある程度値踏みするような姿勢での検証になったところ、Core i7やCore i9の定格運用を想定した検証では、まったく問題のない冷却性能を発揮。さらにCore i5のMaximum Turbo Power設定も冷やし切れる実力があり、ミドル層の運用スタイルをしっかりカバーできるポテンシャルを備えていた。
価格帯から想定されるユーザー層からしてみれば、まさに狙い通りのパフォーマンスと言ったところ。堅実な冷却性能が評価されてきた歴代シリーズと同じく、コストパフォーマンスを重視するエントリー~ミドルユーザー向けの売れ筋の一角として、十分な存在感の発揮が期待できる。
そして「FROZN-A410-SE」にとっての主要なトピックである、静音性の向上もしっかり実感できた。ファンが最大回転で動作してもノイズは控えめであり、「静かでそれなりに冷える安いクーラー」を求める向きにピッタリとハマる新モデルだ。
協力:株式会社アイネックス