エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1458
2024.09.21 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
CPUから熱を吸い上げる受熱ベースは、一体型のベースプレートではなく、コストパフォーマンスモデルらしいダイレクトタッチ方式が採用されている。受熱ベースに埋め込まれたφ6mmのヒートパイプは銅製で、合計4本が放熱フィンを貫いてヒートシンク全体に熱を伝える構造だ。
4本のヒートパイプをCPUにダイレクトタッチさせる受熱ベース部。ブリッジ型リテンションが金具で固定されていた |
また横から眺めると、ヒートパイプはやや後方に傾いた角度で取り回されているオフセット配置であることが分かる。メモリスロットから距離をとることで、物理的な干渉を最小限に抑えるための工夫だ。
ヒートパイプが後方寄りに傾斜することで、ヒートシンクが後方にオフセットされている |
前世代の「SE-224-XTS」と比較して、機能面で最も大きな違いと言えるのが冷却ファンだ。冷却性能を維持したまま静音性が向上しているという、120mm径25mm厚のHydraulicベアリングファンが製品に同梱されている。
ファンの仕様は、回転数300rpm±200~1,800rpm±10%、最大風量55.2CFM、最大静圧1.82mmH2O、最大騒音24.8dBAというもの。ケーブル長は約30cmで、マザーボードとは4pin PWMコネクタで接続される。
前モデルの搭載ファンと仕様を見比べてみると、回転数はより低速からの制御に対応しつつ最大回転数は増加。そして静圧はほぼ同等を維持しながら、騒音値は5dBAほど低下している。
ブレードの形状はいかにも静かそうな印象で、「冷却性能はそのまま静音性が向上」という謳い文句は、スペックシートを見る限りは確かなようだ。もっとも実際に冷却性能にどのように影響しているかについては、後ほどのテストセッションでチェックしよう。
冷却ファンの固定は、ワイヤークリップを用いたシンプルなもの。クリップは合計4つ付属し、(もう1基ファンを用意すれば)デュアルファン構成も選択できる |