湾曲ウルトラワイド液晶ディスプレイの良いとこ、悪いところを聞いてみた
概要を把握したところで、今回は改めて湾曲ウルトラワイドディスプレイのオススメポイントを秋葉原のパーツショップで聞いてみた。協力してくれたのは、パソコンショップアークとTSUKUMO eX.のベテラン店員2名。購入の際の参考にして頂きたい。
- 編集部
湾曲ウルトラワイド液晶ディスプレイは、どのようなユーザーにオススメなのでしょうか。
- 店員Iさん(TSUKUMO eX.)
圧倒的にゲーム目的のユーザーですね。具体的には「FINAL FANTASY XIV」と「モンスターハンター」のようなタイトルで最も恩恵が大きいでしょう。どちらも通常では表示されないエリアまで表示されることで視野が広くなるため、ゲームがプレイしやすく有利になります。特にFF XIVは初期からプレイしているガチ勢の方も多く購入していかれます。先日買っていった方も、多くのプレイヤーが集まって戦うボス戦で全体を把握しやすいと言っていました。最近はインディーゲームの多くもUWQHD解像度に対応していますので、幅広いタイトルを遊べます。
- 店員Nさん(パソコンショップアーク)
「Apex Legends」や「VALORANT」といったFPSより、FF XIVに代表されるMMORPG系をメインでプレイするという人にオススメです。「League of Legends」なども34型ウルトラワイドの利点を活かした広範囲の視界確保が可能で、戦略的に大きなアドバンテージを得ることができると思います。反対にマップ確認にかかる時間が通常サイズのディスプレイよりもかかるため、そのあたりは位置調整などで見やすくする必要があります。また、フライトシミュレーター系はフラットディスプレイと比べて格段に没入感があがりますので、好きな人は是非試してほしいですね。
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TSUKUMO eX.では多数のゲーミング液晶ディスプレイの実機デモを行っている。湾曲タイプの展示も多いので、可能であれば購入前に体験しておくといいだろう
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- 編集部
ゲーム以外の用途ではどうでしょうか。
- 店員Iさん(TSUKUMO eX.)
34型のUWQHD解像度であれば、画面いっぱいにブラウザやソフトを表示できますから、何かを閲覧しつつ作業をするといった“ながら作業”には非常に便利です。Word、Excelは横にも展開できて使いやすいですしね。自宅のメイン液晶ディスプレイが湾曲ウルトラワイドでも、テレワークなど仕事面でもほとんど違和感なく使えると思います。
- 編集部
湾曲ウルトラワイド液晶ディスプレイを使う際に不利なポイントを教えてください。
- 店員Iさん(TSUKUMO eX.)
ゲームメインというユーザーの中には、たまにPCで絵も描きたいという方もいらっしゃいます。その場合、やはりフラット液晶ディスプレイのほうをオススメしています。またCAD関連の作業でも、フラットパネルのほうがいいと思います。そして、ウルトラワイドの欠点として動画視聴の際に左右の余白が気になる人がいるかもしれません。慣れると意外と気にならないものですが、アスペクト比21:9に対応しないシーンもまだまだ多いため、YouTubeやNetflixなどの動画配信サービスを良く利用するなら覚えておいたほうがいいでしょう。
- 店員Nさん(パソコンショップアーク)
先ほどの利点とは反対になりますが、「Apex Legends」や「VALORANT」といったFPS系タイトルをメインで遊ぶ人は、今なら24型前後でリフレッシュレートが240Hzクラス以上のフラットなゲーミング液晶ディスプレイを選んだほうがいいです。FPSの場合はどうしても視線が画面の中心に集中するため、それほど視野の広さは重要ではありません。また、大画面の場合、残弾数やプレイヤーの体力、残りプレイヤー数などの様々な情報が画面の隅に表示されます。その分把握するための視線移動も頻繁になるため、目は疲れますし単純に不利な点が多いですね。
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フラット液晶ディスプレイでは味わえない圧倒的な没入感を得ることはできる。ただし、ステータス情報確認(赤丸部分)のため左右に視線を大きく動かさなくてはならない。瞬時の判断が要求されるゲームでは、これがなかなかツライ
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