エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1461
2024.10.01 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
AMD X870E/X870チップセットのマザーボードでは、帯域幅40GbpsのUSB4が標準装備されているため、外部ストレージでもPCI Express 3.0(x4)接続のNVMe M.2 SSDを超えるデータ転送速度が期待できる。そこで、USB4接続の外付けケース「AOK-M2NVME-USB4」を使ってそのパフォーマンスをチェックしてみることにした。
USB4:MB/s | USB4:IOPS |
Thunderbolt 3:MB/s | Thunderbolt 3:IOPS |
USB 3.2 Gen 2×2:MB/s | USB 3.2 Gen 2×2:IOPS |
USB4接続では読込・書込とも3,600MB/sを超え、帯域20GbpsのUSB 3.2 Gen 2×2との比較では1.8倍以上、帯域幅が40Gbpsと同じThunderbolt 3接続のSSDと比較しても約30%も高速だ。USB4対応のSSDケースは10,000円台前半から購入できるため、クリエイターなど大容量のデータを頻繁に持ち運ぶ場合には導入することを強くおすすめする。
ちなみにASMedia「AS4242」コントローラは、Thunderbolt 3やUSB 3.2 Gen 2×2との互換性も維持されているため、既存の外付けストレージもそのまま流用できる。
バックプレートを備えた大型M.2ヒートシンクを搭載しているが、発熱の多いPCI Express 5.0(x4)接続のNVMe M.2 SSDを安定動作させることはできるのだろうか。そこで、今回はCrucial「T700」シリーズの2TBモデル「CT2000T700SSD3JP」を使い、その気になる冷却性能を確認してみることにした。なおストレステストには「CrystalDiskMark 8.0.5」をデータサイズ64GiB、テスト回数5回に設定し、3回連続で実行している。
テスト1回目の「CrystalDiskMark 8.0.5」スコア | テスト3回目の「CrystalDiskMark 8.0.5」スコア |
アイドル時のサーモグラフィ | 高負荷時のサーモグラフィ |
CPUクーラーにオールインワン型水冷ユニットを採用し、CPUソケット周辺に全くエアフローのない過酷な環境でのテストだが、SSDの温度は最高80℃で頭打ちになった。サーマルスロットリングと思われる速度低下もなく、PCI Express 5.0(x4)接続のNVMe M.2 SSDの性能を十分に発揮できている。またサーモグラフィの結果を確認すると、ヒートシンク全体の温度がまんべんなく上昇しており、SSDから発生した熱が効率よく移動できている事がわかる。
今回は厚さ約4mmのバックプレートを搭載するASUS「ROG Strix GeForce RTX 4070 Ti SUPER 16GB GDDR6X OC Edition」を搭載しているが、M.2ヒートシンクと干渉することはなかった |
そして大型のヒートシンクということで、グラフィックスカードとの干渉についても確認をしてみたが、バックプレート付きのグラフィックスカードでもクリアランスは十分確保され干渉することはなかった。