エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1464
2024.10.10 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
GIGABYTE「X870 AORUS ELITE WIFI7 ICE」 市場想定売価税込49,800円(2024年9月30日発売) 製品情報(AORUS) |
昨今の自作シーンではホワイト系パーツの台頭が著しく、マザーボードもホワイトのバリエーションが当たり前になって久しい。GIGABYTEが展開する「ICE」シリーズはその代表格で、今回取り上げる「X870 AORUS ELITE WIFI7 ICE」は、先ごろ販売が開始されたばかりのAMDプラットフォームにおける最新作だ。
特筆すべきはPCBやヒートシンクだけでなく、スロットやコネクタに至るまでがホワイトで統一されているところ。拡張スロットに加えメモリスロットまでも真っ白というビジュアルは、数あるホワイト系マザーボードの中でも希少だ。それでいて価格は4万円台と、エントリー層が手を伸ばしやすい製品である点も嬉しい。
AMD X870E/X870シリーズマザーボードのローンチに合わせて発売された「X870 AORUS ELITE WIFI7 ICE」。4万円台に収まるエントリー向けのホワイトカラーモデルだ |
ただしエントリー向けモデルながら、電源回路は同クラスではかなり強力な16+2+2フェーズ構成。放熱を担う大型ヒートシンク「VRM Fins-Array ヒートシンク」は内蔵ヒートパイプが大口径化するなど、冷却性能も従来から強化されている。
そして厚みのある2オンス銅箔層をサンドイッチした6層PCBを採用することから、ボード全体での放熱性も高め。シールドおよび分離されたメモリ配線との組み合わせにより、メモリは最大8,000MHzのオーバークロック動作が可能だ。
PCBだけでなくスロットやコネクタまでホワイトという徹底したデザイン。カード脱着を助ける独自機構など、便利機能も多数盛り込まれている |
また、耐荷重58kgという圧倒的な強靭さをもつ拡張スロット「PCIe UD スロット X」には、ボタン式のクイックリリース機構「PCIe EZ-Latch Plus」を装備。M.2スロット用ヒートシンクにもツールレスのリリース機構「M.2 EZ-Latch Plus」を備えるなど、お手軽な組み込みをサポートする便利機能が随所に搭載されている点も見逃せない。
ネットワーク機能も2.5ギガビット有線LANとWi-Fi 7に対応するなど強力だが、Wi-Fiアンテナにはワンタッチ脱着の「WIFI EZ-Plug」を採用。これまで上位グレードの製品に限られていたような、使いやすさを追求する親切な設計が数多く盛り込まれている印象だ。
パッケージのデザインも真っ白と、売り場でも探しやすい。裏面にはスロット構成など各種スペック、強力な電源回路やクイックリリース機構といったトピックが記載されている |
なお、簡単に基板上のスロットを確認すると、拡張スロットがPCI Express 5.0(x16)×1/PCI Express 4.0(x4)×1/PCI Express 3.0(x2)×1、ストレージはPCI Express 5.0(x4)対応M.2×3とPCI Express 4.0(x4)対応M.2×1という構成になっている。
「X870 AORUS ELITE WIFI7 ICE」はシングルチップのAMD X870マザーボードのため、当然ながらいくつかのスロットは帯域を共有しており、すべての同時使用は不可。しかし排他利用などの条件がよく考えられており、主要パーツを運用する上での不便さがほぼ生じない。このあたりの詳細については、後の機能紹介で合わせてチェックしていこう。