エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1469
2024.10.27 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
製品の概要を把握したところで、ここからはGIGABYTE「Z890 AORUS MASTER」の機能を画像でチェックしていこう。電源回路は18(Vcore)+1(VccGT)+2(VccSA)フェーズのデジタルTwin設計を採用する。イマドキのフラッグシップモデルにしてはややフェーズ数が少なく感じるかもしれないが、最大110Aまで対応するSPSや、プレミアムチョークコイル・コンデンサなど高品質なものを採用しており、出力には全く不安はない。
またヒートパイプで連結した2ブロック構成の大型ヒートシンク「VRM Thermal Armor Advanced」や、7W/mkの高性能サーマルパッド、ヒートシンクの熱容量に合わせて電源フェーズを配置する「VRM Thermal Balance」など冷却にもこだわることで、常に最高のパフォーマンスを維持できるよう設計されているという。
担当者によれば、むやみにフェーズ数を増やすのではなく、高品質なパーツを採用して1フェーズあたりの出力や効率を高めることで安定性やオーバークロック耐性を向上しているとのこと |
ヒートシンクの熱容量に合わせて、CPUソケット上と左のフェーズ数はバランスよく配置されている |
デジタルPWMコントローラRenesas「RAA229130」 | 8pin×2の補助電源コネクタには、周囲をメタルシールドで補強し、優れた導電性と金属摩耗への耐性を備えた「UD電源コネクタ」を採用 |
ヒートパイプで連結された2ブロック構成のヒートシンク。フィン構造を採用することで、一般的なヒートシンクの10倍の放熱面積を確保しているとのこと。またSPSだけでなく、チョークコイルの接触部にもサーマルパッドが貼り付けられていた |
チップセットはソケットLGA1851向け最上位の「Intel Z890」を採用する。CPUとは8レーンのDMI 4.0で接続され、CPUやメモリのオーバークロック、PCI Express 5.0(x16)のレーン分割、RAID 0/1/5/10などの機能を搭載する。
AORUSロゴがデザインされたチップセットヒートシンク。基板には4本のネジで固定されていた |
Intel Z890のパッケージサイズは28×23.5mm、TDPは6Wで、PCI Expressは最大24レーン |
メモリスロットはデュアルチャネル対応のDDR5×4本、容量は最大256GBで、UDIMMのほかに基板上にクロックエンジンを搭載したCUDIMMをサポートする。さらにGIGABYTE独自の「D5 Bionic Corsa」による基板設計やBIOSチューニングにより、最大9,500MHzの高クロックメモリのサポートが謳われている。
メモリは取り外しが楽に行える両側ラッチ仕様で、信号劣化を低減するSMT技術で実装。また2枚で運用する際に使用する2本のメモリスロットには、耐久性と信号の整合性を向上するステンレスシールドで補強した「メモリUDスロットD5」を採用する |
UC BIOSにはDDR5-1066からDDR5-15066までのメモリ設定が用意されていた |
Intel XMP 3.0に対応するメモリならプロファイルを選択するだけで最適な設定が可能 | さらにオーバークロック向けのプロファイル「DDR5 XMP Booster」も実装 |