エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1470
2024.10.30 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi/撮影:pepe
MSI「MAG 255XFV」 実勢売価税込28,000円前後(2024年10月現在) 製品情報(MSI) |
「MAG 255XFV」を勧めたいユーザーは、ズバリ「PCでFPS(ファーストパーソンシューティングゲーム)やTPS(サードパーソンシューティング)をメインで遊ぶ人」だ。代表的なタイトルを挙げると、FPSなら「Apex Legends」「VALORANT」や発売されたばかりの「Call of Duty Black Ops 6」。TPSなら「Fortnite」や「BATTLEGROUNDS(PUBG)」あたりだろう。
その理由は「MAG 255XFV」の基本スペックを確認してもらえば明らかで、24.5型というサイズとフルHD解像度に対応する点。FPSやTPSでは、ゲームの性質上、画面中央を見る時間が長くなるが、これが27型クラス(またはそれ以上)になると画面サイズが広くなり視点移動が非常につらい。画面描写の美しさよりも高速描写を重視するFPSでは、24型&フルHDは鉄板スペックと考えてよいだろう。
次に、従来VAパネルの弱点とされていた駆動速度を4倍に高めたRAPID VAパネルを搭載するところ。これにより、eスポーツプロ選手たちの多くが愛用しているとされる液晶ディスプレイと同等の応答速度0.5ms(GTG、最小値)を実現している。さらにVAパネルの強みである引き締まった黒を表現可能なため、高いコントラスト比と残像感の少ないクリアな映像でゲームを楽しむことができる。
最後は、PCと接続すれば250Hz(オーバークロック設定)という高リフレッシュレートでプレイできる点だ。前述したFPSやTPSの激しい動きが求められるシーンでも、滑らかに描写することが可能。例えば、Nintendo Switchにおける最大リフレッシュレートは60Hzだが、相応のスペックを持つPCであれば250Hzで動作する(ちなみにPS5は120Hz)。その差は歴然で、液晶ディスプレイスペックの良し悪しが、一瞬の差を生むゲームの勝ち負けに直結するというわけだ。リフレッシュレートの違いについては、後半の動画セッションで解説しているので参照してほしい。
1秒間に60枚のパラパラ漫画と250枚のパラパラ漫画を見た時を想像してほしい。例えば「Fortnite」をNintendo SwitchとPCでプレイした場合では全く環境が異なる |
そのほかのスペックを確認しておくと、黒つぶれや明るいシーンで白飛びのない現実に近い描写ができるHDR(ハイダイナミックレンジ)をサポート。ティアリングやスタッタリングを抑える「Adaptive Sync」、画面のチラつきを抑え長時間の使用でも疲労を軽減する「アンチフリッカー機能」、露出を抑えながら暗部を持ち上げ視認性を高める「ナイトビジョン」、表示しているシーンに合わせて自動的に明るさ・コントラスト・彩度を調整する「AI Vision」、ブルーライトを低減する「ブルーライトカット機能」を備える。このうち、リフレッシュレートと「ナイトビジョン」「AI Vision」については動画検証も行っている。
輝度は250cd/㎡で、最大表示色約10億7,300万色、色域はデジタルシネマ向けのDCI-P3を79%、一般的なデジタルデバイスで広く使用されるsRGBを90%カバー。インターフェイスはHDMI 2.0b×2、DisplayPort 1.4×1、ヘッドホン出力×1を備えているため、 PC(DisplayPort 1.4に接続)のほかコンシューマゲーム機を2台同時に接続して利用可能だ。