エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1473
2024.11.11 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
Noctuaのコーポレートカラーであるブラウンが基調の外装パッケージ。この中には何が入っているのだろう。ここでは2基セット「NF-A14x25 G2 PWM Sx2-PP」に詰め込まれている付属品と、パッケージの様子をご覧いただこう。なお外装パッケージは実測で幅約370mm、高さ約150mm、厚さ約33mmだった。
フタを開けるとチューンが施されたNF-A14x25 G2 PWM PPAとNF-A14x25 G2 PWM PPBの間に「ACCESSORIES」と記された付属品BOXが収納されている。さらに冷却ファンの裏側には固定時における注意書きが記されたカードが同梱されていた。
特に後者のカードに記された内容を要約すると、NF-A14x25 G2が非常に精密なデバイスであり、特にラジエーターへの固定時はフレームに負荷が掛からないよう注意事項が記されている。なお要点は2つだ。
またM4または細いネジを使用する場合、低トルクで高い圧縮負荷が掛かる可能性があり、特に注意が必要とされる。ここまで厳密に表記されているのもNoctuaならではだろう。なお同梱品の内訳は以下通り。カッコ内はNF-A14x25 G2 PWM Sx2-PPの付属数を表している。
NA-YC1(x1) | NA-EC1(x2) |
NA-RC16(x2) | fan screws(x8) |
NA-AV2(x8) | NA-AVP1-LR(x8) |
同梱物で解説が必要なのはケーブル類。「NA-YC1」は一般的な4pinのY字分岐ケーブルで、「NA-EC1」は4pin延長ケーブル。そして「NA-RC16」は冷却ファン回転数減速ケーブル「Low-Noise Adaptor(L.N.A)」だ。具体的な減速効果はスペック表に明記されている通りで、使用するシステムとの折り合いが付けば、より低速で静音化が期待できる。
なお単体のNF-A14x25 G2 PWMとNF-A14x25 G2 LS-PWMは、実測で幅約220mm、高さ約150mm、厚さ約33mmのパッケージを採用。同梱品は2基セットの半分だが、「NA-YC1」は1本が付属している。
単体(1基入り)NF-A14x25 G2 PWMとNF-A14x25 G2 LS-PWMのパッケージ内部の様子 |
次に本体をパッケージより取り出し、実機に触れながら細部をチェックしてみよう。ここで手のするのは「NF-A14x25 G2 PWM」だが、シリーズ全てのモデルで外観は共通。唯一異なるのは、中央のラベルのみとなる。なお単体重量はケーブルを含み約225gだった。
フレーム側面にはフクロウをモチーフにしたロゴと「noctua」の小文字が刻まれている |
NF-A14x25 G2 PWMの表裏。ここまで詰め込んだ開発背景から余計に精密な冷却ファンに見えてくる |
次に先行で発売された空冷クーラー「NH-D15 G2」に搭載されているラウンドファン「NF-A14x25r G2 PWM」を用意し、両者を比較してみることにした。ここまでの解説通り、フレーム形状が大きく異なるもののベアリングやモーター、ブレード等は全て同じで、当然ながらスペックにも違いはない。
2つを並べて見ると、フレーム形状の違いでずいぶんと大きさが異なるよう見える。フレームの角を落として円形にしたNF-A14x25r G2 PWMは、サイドフロー型CPUクーラー用に設計され、マザーボードのソケット周辺へのはみ出しを極力抑える事が目的とされている。一方のNF-A14x25 G2 PWMは、フレームの剛性に改良を重ね、特にラジエーターへの搭載時を想定。弱点を補う防振ガスケットと防振パッドにより市販化に漕ぎつけたことは先の解説通りだ。
NF-A14x25r G2 PWM |
NF-A14x25 G2 PWM |
NF-A14x25r G2 PWMとNF-A14x25 G2 PWMを重ね合わせて見たところ |
さらに興味深いのは、同じ140mmファンながらネジピッチ(Mounting hole spacing)が異なる点。ラウンド形状のNF-A14x25r G2 PWMは105x105mm、スクエア形状のNF-A14x25 G2 PWMは124.5×124.5mmとされる。つまりスクエア形状のNF-A14x25 G2 PWMを、空冷クーラー「NH-D15 G2」に換装することはできない。