エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1474
2024.11.15 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
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まずはストレステストの大定番と言える「OCCT 13.1.0」を実行。CPUとGPUの両方に強力な負荷をかける「Power」プリセットを選択し、テストを30分間動作させた。
なお、テスト中の消費電力は最大608W。850Wモデルの「X Silent Edge Platinum 850」にとっては、システム負荷率70%を超えるヘビーな負荷がかかっていたことになる。
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ATX 3.1規格のデザインガイドを参照すると、DC出力電圧の+12VはATX 3.0と同じ+5%/-7%の変動が許容されている。その範囲内であれば、規格上動作に問題はないというわけだ。
もっとも「X Silent Edge Platinum 850」の電圧変動はそれよりもはるかに小さく、最も変動の大きかったATXでも約1%程度に収まっていた。さらにフルロード時はどの部位もほぼ一定の出力を維持できており、一般的なアクティブ冷却のハイエンド電源ユニットと比べても遜色のない挙動を示している。
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次に実行するのは、3Dベンチマークソフト「3DMark」に収録されたストレステストの「Speed Way Stress Test」だ。GeForce RTX 40シリーズの性能を引き出すには最適とされる、DirectX 12 Ultimate対応の「Speed Way」をベースにした負荷テストにて、特にグラフィックスカードに強力な負荷がかかる環境における挙動を見ていこう。
ちなみにテスト中における消費電力は最大504W。OCCT実行時よりも落ち着いたとは言え、ほぼ60%に達する強めの負荷がかかっていた。
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最も変動が大きいのはテスト開始時で、それでも1%未満の下振れに留まっている。さらにOCCT実行時と同様に、フルロード中に大きな変動なくほぼ一定の出力で動作している点も好印象。GPUに強力な負荷がかかるシチュエーションでも、パッシブ冷却で問題なく安定した動作が可能なようだ。
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続いてレンダリング系ベンチマーク「Cinebench 2024」に搭載されたGPUテストを実行。グラフィックスカードへ短時間に繰り返し負荷がかかるテストにて、挙動の変化を確認する。なお、テスト項目は30分間連続でテストを実行する「Minimum Test Duration:30 minutes」を選択した。
ちなみに消費電力は最大340Wと、今回のテストで最も控えめな数値に収まった。負荷率にすれば40%程度だが、軽めの負荷ではどのような挙動になるだろうか。
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前述の通り連続で休みなくテストが繰り返されるためグラフの波形は忙しいものの、パターンは一定。電圧の変動幅も最も大きいGPUで約1%程度に留まった。ただしATXとGPUは同じ動作パターンながら時間経過とともにわずかながら数値が落ちていくという、右肩下がりなグラフになっている。アイドルタイムをまったく挟まないテストの場合は多少の影響があるようだ。