エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1475
2024.11.17 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
Intel Z890チップセットのハイエンドモデルでは、多くの製品で帯域幅40GbpsのThunderbolt 4ポートが搭載されている。もちろん「Z890 Taichi」も例外ではない。そこで、今回はUSB4に対応する外付けSSDケース「AOK-M2NVME-USB4」を使って、そのパフォーマンスをチェックしてみることにしよう。なお比較対象の外部ストレージとしてThunderbolt 3とUSB 3.2 Gen 2×2の外付けSSDを用意した。
USB4:MB/s | USB4:IOPS |
Thunderbolt 3:MB/s | Thunderbolt 3:IOPS |
USB 3.2 Gen 2×2:MB/s | USB 3.2 Gen 2×2:IOPS |
USB4接続の外付けSSDケースでは、シーケンシャルアクセスは最高約3,759MB/s、ランダムアクセスは最高約83万IOPS。Thunderbolt 3やUSB 3.2 Gen 2×2の外付けSSDを圧倒し、PCI Express 4.0(x4)接続のNVMe M.2 SSDに匹敵する転送速度を発揮する。大量のデータを持ち運ぶ場合などには力を発揮してくれることだろう。
「Z890 Taichi」では、発熱の多いPCI Express 5.0(x4)SSDを冷却するため、サンドイッチ構造の「Multi-Layer M.2 Heatsink」搭載している。その冷却性能をCrucial「T700」シリーズの2TBモデル「CT2000T700SSD3JP」を使い、確認してみることにした。なおストレステストには「CrystalDiskMark 8.0.5」をデータサイズ64GiB、テスト条件をNVMe、テスト回数5回に設定して3回連続で実行している。
テスト1回目の「CrystalDiskMark 8.0.5」スコア | テスト3回目の「CrystalDiskMark 8.0.5」スコア |
今回はバラック状態に加え、オールインワン型水冷ユニットを組み合わせたヒートシンク周辺に全くエアフローがない特殊な条件ながら、2回目の読込テストまではサーマルスロットリングは発生していない。また2回目の書込テスト以降では瞬間的に81℃を超えるシーンはあるものの、こちらも実際のPCケースに組み込んでファンの風が当たる状態なら問題ないだろう。
アイドル時のサーモグラフィ | 高負荷時のサーモグラフィ |
またサーモグラフィの結果を確認すると、高負荷時にはヒートシンク全体の温度がまんべんなく上昇している。このことから、SSDのコントローラやNANDフラッシュから発生した熱は効率よくヒートシンクに移動できているようだ。