エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1475
2024.11.17 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
「Z890 Taichi」では、新技術「Memory OC Shield」を採用することで、これまで以上に高クロックメモリが安定動作するよう設計されている。そこでDDR5-8000対応のKLEVV「KD5AGUA80-80D380G」を使い、オーバークロックメモリの動作を確認してみることにした。
DDR5-8000動作 |
DDR5-4800動作 | DDR5-6400動作 |
Intel Z790チップセットのマザーボードでは、不安定になるものも多かったDDR5-8000動作だが、「Z890 Taichi」ではメモリプロファイルを読み込むだけでOSの起動はもちろん、ベンチマークの動作も全く問題なかった。そこで、Intel Core Ultra 200Sシリーズの定格動作であるDDR5-6400と、DDR5メモリの初期に定番だったDDR5-4800と比較して、どの程度パフォーマンスに影響があるのか確認してみることにした。
「AIDA64 Cache & Memory Benchmark」の帯域幅を確認すると、DDR5-4800に比べて、Readでは約90%、WriteやCopyでも約60~70%、DDR5-6400との比較でもいずれも20%以上上回る。さらにレイテンシもDDR5-4800の70%以下、DDR5-6400との比較でも約84%に短縮されており、高クロックメモリの効果は大きい。
メモリクロックやレイテンシの影響が大きいゲーム「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー」の結果を確認したところ、4K解像度では最大でも約1%で誤差の範囲。ただし、WQHD解像度やフルHD解像度ではDDR5-6400より約8%、DDR5-4800よりは約11%上回るスコアを記録した。「Z890 Taichi」とCore Ultra 9 285Kを組み合わせるようなハイエンドPCを構築する場合、メモリはできる限り使い回すのではなく、高速なものを用意しておきたい。